去る11月27日、名古屋市中区栄にある名古屋市美術館に、特別展「クマのプーさん」展を観に行って来ました。(10月8日(土)からこの日まで開催。もう一箇所、7月16日から10月2日まで 東京のPLAY!MUSEUM〔東京都立川市〕でも開催。)最終日の終了1時間前に入ったのですが、さすがプーさん、まだまだぎっしりの人集りでした。残り30分を過ぎ ようやく空いてきたので、急ぎ足で一気に目に焼きつけて来ました。
プーさんの著者A.A.ミルン(Alan Alexander Milne, 1882-1/18~1956-1/31)氏よりも、その挿絵を描いたE.H.シェパード(Ernest Howard Shepard, 1879-12/10~1976-3/24)に焦点を当てた展示でしたので、事前に取り急ぎ、森絵都(もりえと)訳で『クマのプー』と『プー通りの家』を読んでおいて正解でした。ああ、あの話のことかと思い当たる絵がたくさん。森訳の挿絵は村上勉(むらかみつとむ)氏ですが、かえって新鮮な気持ちで、シェパードの絵を眺めることができました。プーさん本来の世界感をつかむ上で、とても良い機会になりました。
個人的には、石井桃子(いしいももこ)氏の翻訳された『熊のプーさん』初版本(1940年)が見られたのは収穫。できれば中も見てみたかったのですが、ケース内に表紙が見えるように1冊置かれているだけだったので、かなわず。いずれ古本で手に入れましょう。
最後に図録をと思ったら、布クロスの上製本だからか、通常よりかなり割高。(少し悩んで購入。後で調べてみると、珍しくAmazonでも手に入る!)
『E・H・シェパード
クマのプーさん展公式図録 百町森のうた』
(ブルーシープ株式会社、2022年9月)
同書の凡例に、「展覧会はアメリカ・マサチューセッツ州のエリック・カール絵本美術館との共同企画で、本図録に掲載されている展覧会の出品作品は同美術館にアーカイブされている。」とありました。