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2011年8月10日水曜日

スメタナ四重奏団のベートーヴェン:弦楽四重奏曲第15・16番

スメタナ四重奏団のベートーヴェン弦楽四重奏曲全集。
ようやく最後の8枚目にたどり着きました。



ベートーヴェン
弦楽四重奏曲 第15番 イ短調 作品132
弦楽四重奏曲 第16番 ヘ長調 作品135
スメタナ四重奏団
イルジー・ノヴァーク(第1ヴァイオリン)
ルボミール・コステツキー(第2ヴァイオリン)
ミラン・シュカンパ(ヴィオラ)
アントニーン・コホウト(チェロ)
録音:1983年12月7,9,12,14日、プラハ、スプラフォン・スタジオ(15番)
   1985年6月13~20日、プラハ、ルドルフィヌム(芸術家の家)、ドヴォルザーク・ホール(16番)
スプラフォンとの共同制作
【COCO-70683】


第16番は第14番と同じような印象を受けました。
よくまとまった佳曲です。

飛び抜けていたのが第15番。
私の中では、全16曲中のベスト・ワンです。

とくに第3楽章 Molto adagio - Andante が絶品ですが、
全体のまとまりもよく、曲としての統一感にも欠けていません。

あまり弦楽四重奏曲に興味がない方でも、
この1曲は耳にしておかないと勿体ないと思います。

後期の作品は、
はじめの数曲は若干まとまりが悪く感じられたのですが、
第14~16番はよくまとまっていて、わかりやすい作品でした。
晩年の3曲のピアノ・ソナタを連想しました。

今後もくり返し聴きこんで行きたいと思っております。

全16曲を聴いてきて、中期の作品にも
良いものがあることに気がつけたのは、今回の収穫でした。

スメタナ四重奏団は、
4人がとても均等なバランスを保っていて、
オルガンの響きを聴いているようなところがあり、
楽譜に最大限忠実に演奏されていますので、
はじめて全曲を聴き通すには、もってこいでした。

また少し時間をおいて、
バリリ四重奏団や、アルバン・ベルク四重奏団の
全集にも挑戦しようと思っています。

ただ次は、ピアノ・ソナタ全32曲に挑戦しようかな、
と考えています。恐らく、ケンプさんの全集になるでしょう。

2011年7月25日月曜日

スメタナ四重奏団のベートーヴェン:弦楽四重奏曲第14番

スメタナ四重奏団のベートーヴェン、
7枚目は第14番です。



ベートーヴェン
弦楽四重奏曲 第14番 嬰ハ短調 作品131
弦楽四重奏曲 ヘ長調 Hess34
(ピアノ・ソナタ ホ長調 作品14-1の編曲)


スメタナ四重奏団
イルジー・ノヴァーク(第1ヴァイオリン)
ルボミール・コステツキー(第2ヴァイオリン)
ミラン・シュカンパ(ヴィオラ)
アントニーン・コホウト(チェロ)


録音:1984年7月18~25日(14番)
   1985年6月13~20日(Hess34)
プラハ、ルドルフィヌム(芸術家の家)、ドヴォルザーク・ホール


スプラフォンとの共同制作
【COCO-70681】

第12・13番と、後期に入ってからの2曲は、
多々すばらしい部分が聴かれたものの、
全体のバランスとして、少々首を傾げたくなる所がありました。

しかしさすがベートーヴェン。
第14番に至ってようやく、枯れた味わいの中にも、
不思議な統一感をもつ、晩年独特の、静けさに満ちた深みのある音楽を完成させたと思います。

初期のものとも、中期のものとも明らかに違った作風ですが、
聴いてすぐに惹きこまれ、あっという間に終わっていました。

これは名曲だと思います。


Hess34は、ピアノ・ソナタの編曲です。
原曲からして、それほど深刻にならない、軽めの楽しい一曲です。

さて、いよいよあと1枚、第15・16番を残すのみとなりました。
ベートーヴェンが最後にたどりついた境地を楽しみたいと思います。

2011年7月13日水曜日

スメタナ四重奏団のベートーヴェン:弦楽四重奏曲第13番と《大フーガ》

スメタナ四重奏団のベートーヴェン、
ようやく6枚目、《大フーガ》にたどり着きました。



ベートーヴェン
弦楽四重奏曲 第13番 変ロ長調 作品130
 Ⅰ- Adagio ma non troppo - Allegro
 Ⅱ- Presto
 Ⅲ- Andante con moto ma non troppo
 Ⅳ- Alla danza tedesca. Allegro assai
 Ⅴ- Cavatina. Adagio moltp espressivo


 Ⅵ- 弦楽四重奏のための大フーガ 変ロ長調 作品133
Overtura.Allegro - Meno mosso e moderato
-Allegro - Allegro molto e con brio


 Ⅵ- Finale. Allegro [New Finale]


スメタナ四重奏団
イルジー・ノヴァーク(第1ヴァイオリン)
ルボミール・コステツキー(第2ヴァイオリン)
ミラン・シュカンパ(ヴィオラ)
アントニーン・コホウト(チェロ)


録音:1982年6月&9月
プラハ、スプラフォン・スタジオ


スプラフォンとの共同制作
【COCO-70681】


《大フーガ》作品133は、
もともと第13番 作品130の第6楽章として書かれたものです。

初演後、出版社の提案を受けて、
新たな第6楽章が書き下ろされたため、
作品133として独立することになりました。

このCDでは、
オリジナルなかたちを尊重した曲順になっています。
(幸松肇さん、ライナーノート参照)


さて、聴いてみた感想ですが、
第12番からひきつづいて、少し曲としてのまとまりが悪いような印象を受けました。


第11番《セリオーソ》までに、
曲の形式を極めつくしてしまったからでしょうか、
次の階段に上がるための、試行錯誤がにじみ出ているようで、
曲のそこかしこに、これまで聴かれなかった新しい響き、深みを感じるのですが、
全体として、取りとめのないような印象が残りました。


第5楽章「カヴァティーナ」は絶品です。
《大フーガ》もすごい深い曲です。
新・第6楽章も、《大フーガ》とはまったく方向性がちがいますが、
楽しい名曲だと思います。
ただ全体としての曲のまとまりが、少し弱いように感じました。


では次は、
7枚目、第14番に進みます。

2011年7月1日金曜日

スメタナ四重奏団のベートーヴェン:弦楽四重奏曲第11・12番

スメタナ四重奏団によるベートーヴェン:弦楽四重奏曲、
今週はCD5枚目は、第11番《セリオーソ》と第12番です。



ベートーヴェン
弦楽四重奏曲 第11番 ヘ短調 《セリオーソ》 作品95
弦楽四重奏曲 第12番 変ホ長調 作品127

スメタナ四重奏団
イルジー・ノヴァーク(第1ヴァイオリン)
ルボミール・コステツキー(第2ヴァイオリン)
ミラン・シュカンパ(ヴィオラ)
アントニーン・コホウト(チェロ)

録音:1981年6月4~11日、プラハ、芸術家の家、ドボルザーク・ホール
スプラフォンとデンオンの共同制作
【DENON / COCO-70680】


11番《セリオーソ》

聴いてすぐ、
かっこいい!
と思っている間に
どんどん曲が展開して、
感動のうちに聞き終えていました。

中期の曲の中では、
7番《ラズモフスキー第1番》についで好きな曲になりそうです。

12番は、
前のから十数年をへて手がけたもので、
ここから後期に入るそうです。

ただし、聴いてすぐ、
後期に変わったことがわかる風ではありません。

さらにいえば、
「皇帝」を思わせる出だしや、
幻想的な第2楽章と、聴くべき響きの瞬間は多いのですが、
曲全体として、今ひとつつかみどころがないような、
わかり難さがありました。

今後、
印象の変化は当然あるでしょうが、
1週間では、つかみどころのなさが少し残りました。

さて次は、第13番と《大フーガ》ですが、
まだこれ、手に入れていません。

週末に買いに出かけましょうか。

2011年6月20日月曜日

スメタナ四重奏団のベートーヴェン:弦楽四重奏曲第9・10番

スメタナ四重奏団のベートーヴェン、
4枚目はラズモフスキー第3番とハープ。



ベートーヴェン
弦楽四重奏曲 第9番 ハ長調 《ラズモフスキー第3番》作品59の3
弦楽四重奏曲 第10番 変ホ長調《ハープ》作品74

スメタナ四重奏団
イルジー・ノヴァーク(第1ヴァイオリン)
ルボミール・コステツキー(第2ヴァイオリン)
ミラン・シュカンパ(ヴィオラ)
アントニーン・コホウト(チェロ)

録音:1979年10月14~20日
プラハ、芸術家の家、ドヴォルザーク・ホール

スプラフォンとの共同制作
【COCO-73169】



これは何だ?
ラズモフスキー第3番の方は、
最初聴いたとき、何だかよくわけがわからないまま、
音が目の前を通りすぎて行く感じで、
斬新過ぎる印象を受けました。

しかし数回聴くうちに、曲全体の構造が見えて来て、
なるほどこれは、ラズモフスキーの3曲を締めくくるにふさわしい、
意欲的な名曲だと思うようになりました。

でもこれは、まとめ方がむつかしい曲でしょう。

次のハープは、
もう少しこなれて、落ち着いた感じがあります。
斬新な手法よりも、曲の内面に向かって、
より充実度を増しているようです。

次は、5枚目です。

2011年6月9日木曜日

スメタナ四重奏団のベートーヴェン:弦楽四重奏曲第7・8番

スメタナ四重奏団によるベートーヴェン:弦楽四重奏曲、
今週はCD3枚目、第7・8番を聴いています。



ベートーヴェン
弦楽四重奏曲 第7番 ヘ長調 《ラズモフスキー第1番》 作品59の1
弦楽四重奏曲 第8番 ホ短調 《ラズモフスキー第2番》 作品59の2

スメタナ四重奏団
イルジー・ノヴァーク(第1ヴァイオリン)
ルボミール・コステツキー(第2ヴァイオリン)
ミラン・シュカンパ(ヴィオラ)
アントニーン・コホウト(チェロ)

録音:1978年5月29~31日、プラハ、スプラフォン・ドモヴィナ・スタジオ(第7番)、
1979年10月8~9、12~13日、プラハ、芸術家の家、ドボルザーク・ホール(第8番)
スプラフォンとデンオンの共同制作
【DENON / COCO-70678】


おおっ!新しい!

作品18の6曲とはガラっと変わって、
新しさを感じさせる作風です。
心がウキウキと湧き立つよう。

同じ作曲家とは思えないほどですが、
この変化こそベートーヴェン。


何となく《英雄》交響曲を思い起こさせますが、
こちらのほうが曲としてのまとまりは良いように思われます。

作品18を聴きはじめたときは、
これはこれで十分楽しめたのですが、

作品59を聴いてしまうと、こちらの方が、
圧倒的におもしろく、よくできた作品だと思います。

作品18から5年をへて作曲されたのが作品59で、
《ラズモフスキー第1~3番》とも呼ばれています。

この3曲と、
作品74、作品95を合わせた計5曲が
ベートーヴェンの中期の弦楽四重奏曲とのこと、
次の1枚がとても楽しみです。

ちなみに、ラズモフスキー第1と第2では、
第1番のほうが私の好みでした。

スメタナ四重奏団さんは、
言う事なしの優れた演奏です。

2011年6月3日金曜日

スメタナ四重奏団のベートーヴェン:弦楽四重奏曲第4~6番

今週も、先週にひきつづき、
スメタナ四重奏団によるベートーヴェン:弦楽四重奏曲の
CD2枚目、第4~6番を聴いています。



ベートーヴェン
弦楽四重奏曲 第4番 ハ短調 作品18の4
弦楽四重奏曲 第5番 イ長調 作品18の5
弦楽四重奏曲 第6番 変ロ長調 作品18の6

スメタナ四重奏団
イルジー・ノヴァーク(第1ヴァイオリン)
ルボミール・コステツキー(第2ヴァイオリン)
ミラン・シュカンパ(ヴィオラ)
アントニーン・コホウト(チェロ)

録音:1976年6月3~5、11日(第4番)、
1977年4月6~7、12~14日(第5番)、
1978年5月22~25日(第6番)
プラハ、スプラフォン・ジシコフ・スタジオ
スプラフォンとデンオンの共同制作

【DENON / COCO-70677】


すぐに耳を奪われて、
というわけではなかったのですが、
2、3度聴くうちに曲がわかってきて、
第1~3番と同じように、ふつうに楽しめました。

ハイドンやモーツァルトっぽいけど明らかにベートーヴェン的な、
交響曲第1・2番に似た、初期のピアノ・ソナタに似た、
楽しく快活な、少し押しの強い、元気の出る音楽が奏でられています。

モーツァルトのハイドン・セットよりも、好きかもしれません。

忘れたころにまた聴きましょう。
来週は、中期の名作、ラズモフスキーに入ります。

2011年5月27日金曜日

スメタナ四重奏団のベートーヴェン:弦楽四重奏曲第1~3番

この1週間、この一枚を聴き続けています。



ベートーヴェン
弦楽四重奏曲 第1番 ヘ長調 作品18の1
弦楽四重奏曲 第2番 ト長調  作品18の2
弦楽四重奏曲 第3番 ニ長調 作品18の3


スメタナ四重奏団
イルジー・ノヴァーク(第1ヴァイオリン)
ルボミール・コステツキー(第2ヴァイオリン)
ミラン・シュカンパ(ヴィオラ)
アントニーン・コホウト(チェロ)


録音:1977年4月6~7、12~14日(第1番)、
1976年6月3~5、11日(第2番)、
1978年5月22~25日(第3番)
プラハ、スプラフォン・ジシコフ・スタジオ
スプラフォンとデンオンの共同制作


【DENON / COCO-70676】


ベートーヴェンの弦楽四重奏曲は、
以前、アルバン・ベルク四重奏団を中心に、
集中して聴いたことがあります。

しかしその時は、
後期の数曲が相当な名曲であろうことは感じ取れたものの、
全体的な印象は薄いまま、興味が別に移っていました。


弦楽四重奏曲は、CDで聴くと、
オーケストラに比べて楽器数が少ないため、
ヴァイオリンの高音が耳について神経にさわることが割とあって、
どちらかというと敬遠しがちです。

今回はなんとなく、
スメタナ四重奏団なら違うんじゃないか、
と買って聴いてみたところ、大正解でした。


高音が耳につくこともなく、
耳に心地よい音響のなかで、
純粋にベートーヴェンの作品の良さを味わうことができました。

CDだと7枚あるはずなので、
最後まで飽きずに聴けるかわかりませんが、

しばらくはスメタナさんで、
ベートーヴェンの弦楽四重奏曲全曲に挑戦してみよう、と思っています。