横山幸雄(1971年2月-)氏による
ポーランド出身の作曲家
フレデリック・フランソワ・ショパン
(1810-1849)のピアノ独奏曲全集
11枚目を聴きました。
プレイエルによる
ショパン・ピアノ独奏曲全曲集〈11〉
◯3つのマズルカ 作品50
(1841-42年作曲、42年出版)
①第1番 ト長調
②第2番 変イ長調
③第3番 嬰ハ短調
④即興曲第3番 変ト長調 作品51
(1842年作曲、43年出版)
◯2つのノクターン 作品55
(1843年作曲、44年出版)
⑤第1番 ヘ短調
⑥第2番 変ホ長調
⑦スケルツォ第4番ホ長調 作品54
(1842年作曲、43年出版)
⑧子守唄 変ニ長調 作品57
(1843年作曲、45年出版)
◯ソナタ第3番 ロ短調 作品58
(1844年作曲、45年出版)
⑨第1楽章:アレグロ・マエストーソ
⑩第2楽章:スケルツォ・モルト・ヴィヴァーチェ
⑪第3楽章:ラルゴ
⑫第4楽章:フィナーレ プレスト・マ・ノン・タント
横山幸雄(ピアノ)
使用楽器:プレイエル(1910年製)
録音:2011年9月26、27日
上野学園 石橋メモリアルホール
【KICC-923】※2011年11月発売
横山氏のショパン:独奏曲全集、
やっとあと2枚になりました。
調べてみると、⑩⑪⑫の3枚中に、
作品45から64までの作品がすべて収録されていましたので、
以下に整理しておきます。
⑩作品45~前奏曲〔嬰ハ短調〕
⑩作品46~演奏会用アレグロ〔イ長調〕
⑩作品47~バラード第3番〔イ長調〕
⑩作品48~2つのノクターン〔ハ短/嬰ヘ短〕
⑩作品49~幻想曲〔ヘ短調〕
⑪作品50~3つのマズルカ〔ト長/変イ長/嬰ハ短〕
⑪作品51~即興曲第3番〔変ト長調〕
⑩作品52~バラード第4番〔ヘ短調〕
⑩作品53~ポロネーズ第6番《英雄》〔変イ長調〕
⑪作品54~スケルツォ第4番〔ホ長調〕
⑪作品55~2つのノクターン〔ヘ短/変ホ長〕
⑫作品56~3つのマズルカ〔ロ長/ハ長/ハ短〕
⑪作品57~子守歌〔変ニ長調〕
⑪作品58~ソナタ第3番〔ロ短調〕
⑫作品59~3つのマズルカ〔イ短/変イ長/嬰ヘ短〕
⑫作品60~舟歌〔嬰ヘ長調〕
⑫作品61~ポロネーズ第7番《幻想》〔変イ長調〕
⑫作品62~2つのノクターン〔ロ長/ホ長〕
⑫作品63~3つのマズルカ〔ロ長/ヘ短/嬰ハ短〕
⑫作品64~3つのワルツ〔変ニ長/嬰ハ短/変イ長〕
***
ショパンの独奏曲全集も、
ようやく終わりが近づいて来ました。
全曲をまんべんなく聴いてみると、
初期の習作的な作品をのぞけば、
聴き逃していた名曲がほとんどなかったことを知りました。
演奏自体は、
ポーランド独特のリズム感を再現するというよりは、
楽譜をまっさらな目で見つめ直した上で
正確無比な技巧を駆使し、
繊細な感性で情緒豊かに再現されたもので、
そこまで押し付けがましく、
自己主張する演奏ではないので、
一聴するだけでは多少物足りなく感じる方もいるかもしれませんが、
聴き込むにつれ味わいの増す
完成度の高い優れた演奏だと思います。
ただどちらかといえば、
スケルツォ第4番やピアノ・ソナタ第3番など、
規模の大きい曲になればなるほど、
より一層、横山氏の真価が発揮されていて、
有無をいわせぬ強い説得力をもっていました。
2017年6月19日月曜日
2017年6月12日月曜日
ブレンデルのシューベルト:ピアノ作品集その4(1972年録音)
チェコスロバキア共和国(現・チェコ共和国)
モラヴィア地方生まれのピアニスト、
アルフレード・ブレンデル
(Alfred Brendel, 1931年1月- )の演奏で、
40代前半の時(1971-74年)に録音した
オーストリアの作曲家
フランツ・シューベルト
(Franz Schubert, 1797年1月 - 1828年11月)の
ピアノ作品集の4枚目を聴きました。
ブレンデル41歳の時(1972)の録音です。
CD4
シューベルト
①ピアノ・ソナタ第19番ハ短調 D958
②ピアノ・ソナタ第20番イ長調 D959
アルフレート・ブレンデル(ピアノ)
録音:1972年
【Eloquence 480 1218】2008年発売
シューベルトが31歳の時(1828年9月)に作曲した
最後の3つのピアノ・ソナタのうちの2曲が収録されています。
①ピアノ・ソナタ第19番ハ短調 D958
②ピアノ・ソナタ第20番イ長調 D959
シューベルトはこの2ヶ月後、
1828年11月19日に亡くなっているので
生前は出版されませんでした。
***
最後の3つのソナタにたどりつくと、
さすがにどれもそれなりに聴いたことがありますが、
まだそこまで体に染み付いているわけではないので、
この2曲を聴き込む良い機会になりました。
切れ味の鋭いテクニックで、
シューベルトらしい歌を繊細に紡ぎ出していく
ブレンデルのスタイルは、
無駄を削ぎ落としている分、
少し線の細さを感じるのですが、
シューベルトなら
これで良いのだと思わせる
強い説得力をもった演奏でした。
ベートーヴェンだと
多少物足りないところがあるのですが、
シューベルトでは
ブレンデルが自分らしく振る舞えば振る舞うほど、
そのままでシューベルトの本質をついている、
そんな気がしました。
どのようにでも弾けそうな曲ではあるので、
ほかにもいろいろな名演はあるでしょうが、
これはこれで聴き込むほどに味わいの増す、
名演だ思います。
モラヴィア地方生まれのピアニスト、
アルフレード・ブレンデル
(Alfred Brendel, 1931年1月- )の演奏で、
40代前半の時(1971-74年)に録音した
オーストリアの作曲家
フランツ・シューベルト
(Franz Schubert, 1797年1月 - 1828年11月)の
ピアノ作品集の4枚目を聴きました。
ブレンデル41歳の時(1972)の録音です。
CD4
シューベルト
①ピアノ・ソナタ第19番ハ短調 D958
②ピアノ・ソナタ第20番イ長調 D959
アルフレート・ブレンデル(ピアノ)
録音:1972年
【Eloquence 480 1218】2008年発売
シューベルトが31歳の時(1828年9月)に作曲した
最後の3つのピアノ・ソナタのうちの2曲が収録されています。
①ピアノ・ソナタ第19番ハ短調 D958
②ピアノ・ソナタ第20番イ長調 D959
シューベルトはこの2ヶ月後、
1828年11月19日に亡くなっているので
生前は出版されませんでした。
***
最後の3つのソナタにたどりつくと、
さすがにどれもそれなりに聴いたことがありますが、
まだそこまで体に染み付いているわけではないので、
この2曲を聴き込む良い機会になりました。
切れ味の鋭いテクニックで、
シューベルトらしい歌を繊細に紡ぎ出していく
ブレンデルのスタイルは、
無駄を削ぎ落としている分、
少し線の細さを感じるのですが、
シューベルトなら
これで良いのだと思わせる
強い説得力をもった演奏でした。
ベートーヴェンだと
多少物足りないところがあるのですが、
シューベルトでは
ブレンデルが自分らしく振る舞えば振る舞うほど、
そのままでシューベルトの本質をついている、
そんな気がしました。
どのようにでも弾けそうな曲ではあるので、
ほかにもいろいろな名演はあるでしょうが、
これはこれで聴き込むほどに味わいの増す、
名演だ思います。
2017年6月5日月曜日
テイト&イギリス室内管のモーツァルト:交響曲全集その2(1993・95年録音)
イギリスの指揮者
ジェフリー・テイト
(Jeffrey Tate, 1943年4月- )の指揮する
イギリス室内管弦楽団の演奏で、
オーストリアの作曲家
ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト
(Wolfgang Amadeus Mozart, 1756年1月-91年12月)の
交響曲全集(全12枚)の2枚目を聴きました。
テイト50・52歳の時(1993・95年)の録音です。
モーツァルト(1756–1791)
Disc2
①交響曲 第7番 ニ長調 K.45
②交響曲 第6番 ヘ長調 K.43
③交響曲(第55番)変ロ長調 K.45b/K.Anh214
④交響曲 第8番 ニ長調 K.48
⑤交響曲 第9番 ハ長調 K.73/K.75a
⑥交響曲(第44番)ニ長調 K.81/K.73l
イギリス室内管弦楽団
ジェフリー・テイト(指揮)
録音:1993・95年、ロンドン、アビー・ロード第1スタジオ
【Warner Classics 50999/9/84638/2/4】Disc2
CD2にはモーツァルトが
11歳から14歳まで(1867-70年)に作曲された
6曲の交響曲が収録されています。
①交響曲 第7番 ニ長調 K.45 は、
12歳の時(1768年1月)にウィーンで作曲。
②交響曲 第6番 ヘ長調 K.43 は、
11歳の時(1767年秋-12月)にウィーンおよびオルミュッツで作曲。
③交響曲(第55番)変ロ長調 K.45b/K.Anh214 は、
恐らく12歳の時迄(1768年初頭以前)にウィーンで作曲。
ケッヘル目録の初版では楽譜が紛失していた作品。
目録第3版の編者アインシュタインが、
ベルリンの図書館でパート譜を発見した。
自筆譜ではないので議論の余地が残る。
④交響曲 第8番 ニ長調 K.48 は、
12歳の時(1768年12月)にウィーンで作曲。
⑤交響曲 第9番 ハ長調 K.73/K.75a は、
13歳の時(1769年末?)にザルツブルクで作曲。
⑥交響曲(第44番)ニ長調 K.81/K.731 は、
14歳の時(1770年4月25日)に、
ヴォルフガング・アマデオ・モーツァルトによって
作曲されたとする筆者不明の手稿譜が伝わるが、
父レオポルドの作品とする状況証拠も多く、
議論の余地が残る。
モーツァルトの交響曲では、1879-81年に
ブライトコプフ・ウント・ヘルテル社から刊行された
旧全集の通番(第1-41番)が今も便宜上使われています。
これは1862年に
ブライトコプフ・ウント・ヘルテル社から出版された
ルートヴィヒ・フォン・ケッヘル
(Ludwig von Köchel, 1800年1月- 1877年6月)による
『モーツァルト全音楽作品の年代別主題別目録 Chronologisch-thematisches Verzeichniss sämmtlicher Tonwerke Wolfgang Amade Mozart's 』にもとづく分類です。
このCDには、
旧全集における通番、
第6・7・8・9番と44・55番の
交響曲6曲が収録されています。
※海老澤敏・吉田泰輔監修『全作品解説事典 モーツァルト事典』(東京書籍、1991年11月)を参照。
***
ジェフリー・テイトが指揮する
イギリス室内管弦楽団による
モーツァルトの交響曲全集、
2枚目を聴きました。
1枚目のときは、さすがに若書きで、
耳が慣れるまで多少退屈な印象があったのですが、
2枚目は1枚目よりもう少し、
曲の内容も充実してきたようで、
初めから終わりまで耳を奪われる美しさで、
飽きることなく聴き通すことができました。
繰り返し聴いたからといってつまらなくなることもなく、
BGMとして聴くのに最適な、明るく楽しく美しい、
軽めの音楽に心を癒やされました。
しかしながら、後期の曲ほど
それぞれの個性が際立っているわけではありませんので、
どれが第何番なのかは、
7、8回聴いたくらいではあまり記憶に残りませんでした。
しばらく聴いてきましたので、
そろそろ3枚目に進もうと思います。
ジェフリー・テイト
(Jeffrey Tate, 1943年4月- )の指揮する
イギリス室内管弦楽団の演奏で、
オーストリアの作曲家
ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト
(Wolfgang Amadeus Mozart, 1756年1月-91年12月)の
交響曲全集(全12枚)の2枚目を聴きました。
テイト50・52歳の時(1993・95年)の録音です。
モーツァルト(1756–1791)
Disc2
①交響曲 第7番 ニ長調 K.45
②交響曲 第6番 ヘ長調 K.43
③交響曲(第55番)変ロ長調 K.45b/K.Anh214
④交響曲 第8番 ニ長調 K.48
⑤交響曲 第9番 ハ長調 K.73/K.75a
⑥交響曲(第44番)ニ長調 K.81/K.73l
イギリス室内管弦楽団
ジェフリー・テイト(指揮)
録音:1993・95年、ロンドン、アビー・ロード第1スタジオ
【Warner Classics 50999/9/84638/2/4】Disc2
CD2にはモーツァルトが
11歳から14歳まで(1867-70年)に作曲された
6曲の交響曲が収録されています。
①交響曲 第7番 ニ長調 K.45 は、
12歳の時(1768年1月)にウィーンで作曲。
②交響曲 第6番 ヘ長調 K.43 は、
11歳の時(1767年秋-12月)にウィーンおよびオルミュッツで作曲。
③交響曲(第55番)変ロ長調 K.45b/K.Anh214 は、
恐らく12歳の時迄(1768年初頭以前)にウィーンで作曲。
ケッヘル目録の初版では楽譜が紛失していた作品。
目録第3版の編者アインシュタインが、
ベルリンの図書館でパート譜を発見した。
自筆譜ではないので議論の余地が残る。
④交響曲 第8番 ニ長調 K.48 は、
12歳の時(1768年12月)にウィーンで作曲。
⑤交響曲 第9番 ハ長調 K.73/K.75a は、
13歳の時(1769年末?)にザルツブルクで作曲。
⑥交響曲(第44番)ニ長調 K.81/K.731 は、
14歳の時(1770年4月25日)に、
ヴォルフガング・アマデオ・モーツァルトによって
作曲されたとする筆者不明の手稿譜が伝わるが、
父レオポルドの作品とする状況証拠も多く、
議論の余地が残る。
モーツァルトの交響曲では、1879-81年に
ブライトコプフ・ウント・ヘルテル社から刊行された
旧全集の通番(第1-41番)が今も便宜上使われています。
これは1862年に
ブライトコプフ・ウント・ヘルテル社から出版された
ルートヴィヒ・フォン・ケッヘル
(Ludwig von Köchel, 1800年1月- 1877年6月)による
『モーツァルト全音楽作品の年代別主題別目録 Chronologisch-thematisches Verzeichniss sämmtlicher Tonwerke Wolfgang Amade Mozart's 』にもとづく分類です。
このCDには、
旧全集における通番、
第6・7・8・9番と44・55番の
交響曲6曲が収録されています。
※海老澤敏・吉田泰輔監修『全作品解説事典 モーツァルト事典』(東京書籍、1991年11月)を参照。
***
ジェフリー・テイトが指揮する
イギリス室内管弦楽団による
モーツァルトの交響曲全集、
2枚目を聴きました。
1枚目のときは、さすがに若書きで、
耳が慣れるまで多少退屈な印象があったのですが、
2枚目は1枚目よりもう少し、
曲の内容も充実してきたようで、
初めから終わりまで耳を奪われる美しさで、
飽きることなく聴き通すことができました。
繰り返し聴いたからといってつまらなくなることもなく、
BGMとして聴くのに最適な、明るく楽しく美しい、
軽めの音楽に心を癒やされました。
しかしながら、後期の曲ほど
それぞれの個性が際立っているわけではありませんので、
どれが第何番なのかは、
7、8回聴いたくらいではあまり記憶に残りませんでした。
しばらく聴いてきましたので、
そろそろ3枚目に進もうと思います。
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