モラヴィア地方生まれのピアニスト、
アルフレード・ブレンデル
(Alfred Brendel, 1931年1月- )の演奏で、
40代前半の時(1971-74年)に録音した
オーストリアの作曲家
フランツ・シューベルト
(Franz Schubert, 1797年1月 - 1828年11月)の
ピアノ作品集の4枚目を聴きました。
ブレンデル41歳の時(1972)の録音です。
CD4
シューベルト
①ピアノ・ソナタ第19番ハ短調 D958
②ピアノ・ソナタ第20番イ長調 D959
アルフレート・ブレンデル(ピアノ)
録音:1972年
【Eloquence 480 1218】2008年発売
シューベルトが31歳の時(1828年9月)に作曲した
最後の3つのピアノ・ソナタのうちの2曲が収録されています。
①ピアノ・ソナタ第19番ハ短調 D958
②ピアノ・ソナタ第20番イ長調 D959
シューベルトはこの2ヶ月後、
1828年11月19日に亡くなっているので
生前は出版されませんでした。
***
最後の3つのソナタにたどりつくと、
さすがにどれもそれなりに聴いたことがありますが、
まだそこまで体に染み付いているわけではないので、
この2曲を聴き込む良い機会になりました。
切れ味の鋭いテクニックで、
シューベルトらしい歌を繊細に紡ぎ出していく
ブレンデルのスタイルは、
無駄を削ぎ落としている分、
少し線の細さを感じるのですが、
シューベルトなら
これで良いのだと思わせる
強い説得力をもった演奏でした。
ベートーヴェンだと
多少物足りないところがあるのですが、
シューベルトでは
ブレンデルが自分らしく振る舞えば振る舞うほど、
そのままでシューベルトの本質をついている、
そんな気がしました。
どのようにでも弾けそうな曲ではあるので、
ほかにもいろいろな名演はあるでしょうが、
これはこれで聴き込むほどに味わいの増す、
名演だ思います。
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