2017年6月12日月曜日

ブレンデルのシューベルト:ピアノ作品集その4(1972年録音)

チェコスロバキア共和国(現・チェコ共和国)
モラヴィア地方生まれのピアニスト、
アルフレード・ブレンデル
(Alfred Brendel, 1931年1月- )の演奏で、
40代前半の時(1971-74年)に録音した

オーストリアの作曲家
フランツ・シューベルト
(Franz Schubert, 1797年1月 - 1828年11月)の
ピアノ作品集の4枚目を聴きました。

ブレンデル41歳の時(1972)の録音です


CD4
シューベルト
①ピアノ・ソナタ第19番ハ短調 D958
②ピアノ・ソナタ第20番イ長調 D959

アルフレート・ブレンデル(ピアノ)
録音:1972年
【Eloquence 480 1218】2008年発売

シューベルトが31歳の時(1828年9月)に作曲した
最後の3つのピアノ・ソナタのうちの2曲が収録されています。

 ①ピアノ・ソナタ第19番ハ短調 D958
 ②ピアノ・ソナタ第20番イ長調 D959

シューベルトはこの2ヶ月後、
1828年11月19日に亡くなっているので
生前は出版されませんでした。


  ***

最後の3つのソナタにたどりつくと、
さすがにどれもそれなりに聴いたことがありますが、

まだそこまで体に染み付いているわけではないので、
この2曲を聴き込む良い機会になりました。


切れ味の鋭いテクニックで、
シューベルトらしい歌を繊細に紡ぎ出していく
ブレンデルのスタイルは、

無駄を削ぎ落としている分、
少し線の細さを感じるのですが、

シューベルトなら
これで良いのだと思わせる
強い説得力をもった演奏でした。

ベートーヴェンだと
多少物足りないところがあるのですが、

シューベルトでは
ブレンデルが自分らしく振る舞えば振る舞うほど、
そのままでシューベルトの本質をついている、
そんな気がしました。


どのようにでも弾けそうな曲ではあるので、
ほかにもいろいろな名演はあるでしょうが、

これはこれで聴き込むほどに味わいの増す、
名演だ思います。

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