アメリカ合衆国の指揮者
レナード・バーンスタイン
(1918年8月-1990年10月)が
ニューヨーク・フィル(1-7,9,10番)を中心に、
ロンドン交響楽団(8番)とイスラエル・フィル(大地)
を振りわけて録音した
オーストリア帝国の作曲家
グスタフ・マーラー
(1860年7月-1911年5月)の交響曲全集、
今回はロンドン響とともに録音した
交響曲第8番《千人の交響曲》を聴きました。
指揮者47歳の時(1966年4月)の録音です。
CD11
グスタフ・マーラー:交響曲第8番変ホ長調《千人の交響曲》
エルナ・スポーレンベルク(ソプラノ/いと罪深き女)
ギネス・ジョーンズ(ソプラノ/贖罪の女の一人)
ゲニス・アンニアー(ソプラノ/栄光の聖母)
アンナ・レイノルズ(アルト/サマリアの女)
ノーマ・プロクター(アルト/エジプトのマリア)
ジョン・ミッチンソン(テノール/マリア崇拝の博士)
ヴラディミール・ルジャーク(バリトン/法悦の教父)
ドナルド・マッキンタイア(バス/瞑想の教父)
リーズ音楽祭合唱団、ロンドン交響合唱団(ドナル・ハント指揮)
オーピントン・ジュニア・シンガーズ(シーラ・モスマン指揮)
ハイゲート・スクール少年合唱団(エドワード・チャップマン指揮)
フィンチュリー児童音楽グループ(ジョン・アンドルーズ指揮)
ハンス・フォーレンヴァイダー(オルガン)
ロンドン交響楽団
レナード・バーンスタイン(指揮)
録音:1966年4月18-20日。ロンドン、ウォルサムストウ・アセンブリー・ホール
【Sony Classical 88697943332】
交響曲第8番は、1906年から7年にかけて作曲され、
マーラー50歳の時(1910年9月12日)に初演されました。
ちなみに第7番の初演は1908年9月、
《大地の歌》の初演は1911年11月、
第9番の初演は1912年6月のことでした。
マーラーは1911年5月、
50歳の時に亡くなっているので、
マーラーが生前に初演された交響曲は、
この第8番までということになります。
***
第8番は、
印象的な出だしにぐっと惹き込まれるのですが、
いざ全曲を聴こうとすると、
途中で飽きが来て、最後まで飽きずに
聴き通すのは難しい場合が多いです。
個人的に気に入っているのは、
小澤征爾&ボストン響 の一気呵成な演奏ですが、
こちらもそれほどじっくり聴き込んでいるわけではないので、
今のところ第8番は、
まだ自分にとって少し距離のある作品といって良さそうです。
今回のバーンスタインの第8番、
鮮烈な第6・7番と同じ傾向の演奏で、
バーンスタインらしく
オケを自在に操ったわかりやすい演奏で、
最後まで飽きずに、十分感動しながら聴き通すことができました。
ただし大規模過ぎる曲ゆえか、
第6・7番のときほどやり切った感じはなく、
第2部の叙情的な場面の印象が、
多少弱いように感じられました。
個人的に、
息もつかせぬ勢いで聴き通せたのは第1部のみで、
ふだんから苦手にしている第2部は、
あと一歩な印象が残りました。
とはいえ、ここまで聴いてきた
バーンスタインの旧全集のなかでは
第6・7番につぐ好印象で、
私のなかの第8番への苦手意識を、
弱めてくれる効果はあったと思います。
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