ロバート・バルト
(Robert Barto 1950年代生まれ)の演奏で、
ドイツ後期バロック音楽の作曲家
シルヴィウス・レオポルド・ヴァイス
(Silvius Leopold Weiss 1687.10-1750.10)
のリュート作品集を聴いていきます。
S.L.ヴァイス
リュートのためのソナタ集 第1集
ソナタ第36番ニ短調
ソナタ第49番変ロ長調
ソナタ第42番イ短調
ロバート・バルト(バロック・リュート)
1996年2月、カナダ、ニューマーケット、セント・ジョン・クリソストム教会
【NAXOS 8.553773】
ヴァイスって誰?
と思って少し調べてみたのですが、
ヴァイスはもとより、
リュート音楽の歴史について
日本語でわかりやすくまとめられた
手頃な参考書が見つかりませんでした。
歴史的文献として、
ヴァイスと同時代のドイツのリュート奏者
エルンスト・ゴットリーブ・バロン
(Ernst Gottlueb Baron 1696.2-1760.4)
の著書が翻訳されていますが、
古書で高価なので手が出せません。
菊池賞訳/水戸茂雄監修
『リュート ―神々の楽器』
(東京コレギウム、2001年7月。改訂版、2009年8月)
まだ探しはじめたばかりなので、
手頃なものが見つかったらまた報告します。
とりあえず、
ヨハン・ゼバスティアン・バッハ
(1685.3-1750.7)
とほぼ同時期を生き、
親交もあった作曲家であることを把握しておきます。
***
さて実際聴いてみると、
これが驚くほどわかりやすい音楽で、
リュートという楽器を通して、
どこまでもやさしく、
穏やかであたたかな音楽が
延々と繰り広げられていきました。
J.S.バッハほど
強い個性に彩られているわけではないので、
聴き終わると
どんな音楽だったのかすぐに忘れてしまいますが、
BGMに最適な、
心地よい癒しの音楽だと思いました。
恐らくふだんクラシックを聴かない人でも
すっと入り込めるくらいわかりやすいので、
実は奏者のバルトさんが作曲した
現代の作品なんだと打ち明けられても、
なるほどと思えるくらいです。
今回のCDには、
短調2曲に長調の1曲がはさまれていました。
第36番ニ短調
第49番変ロ長調
第42番イ短調
個人的な好みからいえば、
長調の曲のほうが、ヴァイスの良さが出ているように思いました。
短調なら、もう少し厳しさのあるバッハが恋しくなりました。
すでに11枚目のCDまで出ているようなので、
気長に1枚ずつ聴き進めて行こうと思います。
※Wikipediaの「シルヴィウス・レオポルド・ヴァイス」「Robert Barto」「ヨハン・ゼバスティアン・バッハ」「エルンスト・ゴットリーブ・バロン」を参照。
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