2015年9月7日月曜日

ロバート・バルトのヴァイス:リュートのためのソナタ集 第1集

アメリカ生まれのリュート奏者
ロバート・バルト
(Robert Barto 1950年代生まれ)の演奏で、

ドイツ後期バロック音楽の作曲家
シルヴィウス・レオポルド・ヴァイス
(Silvius Leopold Weiss 1687.10-1750.10)
リュート作品集を聴いていきます。


S.L.ヴァイス
リュートのためのソナタ集 第1集

 ソナタ第36番ニ短調
 ソナタ第49番変ロ長調
 ソナタ第42番イ短調

ロバート・バルト(バロック・リュート)
1996年2月、カナダ、ニューマーケット、セント・ジョン・クリソストム教会
【NAXOS 8.553773】

ヴァイスって誰?
と思って少し調べてみたのですが、

ヴァイスはもとより、
リュート音楽の歴史について
日本語でわかりやすくまとめられた
手頃な参考書が見つかりませんでした。

歴史的文献として、
ヴァイスと同時代のドイツのリュート奏者
エルンスト・ゴットリーブ・バロン
(Ernst Gottlueb Baron 1696.2-1760.4)
の著書が翻訳されていますが、
古書で高価なので手が出せません。

菊池賞訳/水戸茂雄監修
『リュート ―神々の楽器』
(東京コレギウム、2001年7月。改訂版、2009年8月)

まだ探しはじめたばかりなので、
手頃なものが見つかったらまた報告します。

とりあえず、
ヨハン・ゼバスティアン・バッハ
(1685.3-1750.7)
とほぼ同時期を生き、
親交もあった作曲家であることを把握しておきます。

  ***

さて実際聴いてみると、
これが驚くほどわかりやすい音楽で、

リュートという楽器を通して、

どこまでもやさしく、
穏やかであたたかな音楽が
延々と繰り広げられていきました。

J.S.バッハほど
強い個性に彩られているわけではないので、

聴き終わると
どんな音楽だったのかすぐに忘れてしまいますが、

BGMに最適な、
心地よい癒しの音楽だと思いました。

恐らくふだんクラシックを聴かない人でも
すっと入り込めるくらいわかりやすいので、

実は奏者のバルトさんが作曲した
現代の作品なんだと打ち明けられても、
なるほどと思えるくらいです。


今回のCDには、
短調2曲に長調の1曲がはさまれていました。

 第36番ニ短調
 第49番変ロ長調
 第42番イ短調

個人的な好みからいえば、
長調の曲のほうが、ヴァイスの良さが出ているように思いました。

短調なら、もう少し厳しさのあるバッハが恋しくなりました。

すでに11枚目のCDまで出ているようなので、
気長に1枚ずつ聴き進めて行こうと思います。


※Wikipediaの「シルヴィウス・レオポルド・ヴァイス」「Robert Barto」「ヨハン・ゼバスティアン・バッハ」「エルンスト・ゴットリーブ・バロン」を参照。

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