アルトゥーロ・トスカニーニ
(Arturo Toscanini 1867.3.25-1957.1)の指揮する
アメリカのオーケストラ
NBC交響楽団
(The NBC Symphony Orchestra 1937-1954)の演奏で、
イタリアの作曲家
オットリーノ・レスピーギ
(Ottorino Respighi 1879.7-1836.4)の
ローマ三部作を聴きました。
指揮者
82歳(1949.12)84歳(1951.12)
85歳(1953.3.13)の時の録音です。
レスピーギ
1) 交響詩《ローマの松》
第1曲 ボルゲーゼ荘の松
第2曲 カタコンブ付近の松
第3曲 ジャニコロの松
第4曲 アッピア街道の松
2) 交響詩《ローマの噴水》
第1曲 夜明けのジュリアの谷の噴水
第2曲 朝のトリトンの噴水
第3曲 昼のトレヴィの噴水
第4曲 たそがれのメディチ荘の噴水
3) 交響詩《ローマの祭り》
第1曲 チェルチェンセス
第2曲 50年祭
第3曲 10年祭
第4曲 主顕祭
アルトゥーロ・トスカニーニ指揮
NBC交響楽団
録音:1953年3月13日(1)、1951年12月17日(2)、1949年12月12日(3)、カーネギー・ホール、ニューヨーク
【SICC-30029】2012年12月発売
作曲順に説明します。
交響詩《ローマの噴水》は、
レスピーギ37歳の時(1917.3)に初演された作品です。
初演は不評でしたが、翌年(1918.2)の
トスカニーニによる再演が成功を収めたことにより、
世に知られるようになりました。
交響詩《ローマの松》は、
レスピーギ45歳の時(1924.12)に初演された作品です。
アメリカ初演(1926.1)はトスカニーニによって行われました。
交響詩《ローマの祭り》は、
レスピーギ49歳の時(1929.2)に、
トスカニーニによって初演された作品です。
***
トスカニーニ指揮のローマ三部作は、
これまでにも2度ほど購入して来ましたが、
(1つは1,000円位の廉価版、もう1つはXRCD)
いずれも音質面でがっかりさせられ、
感動には程遠い、残念な印象しかありませんでした。
ルービンシュタインやハイフェッツ、
ワルターの演奏で見違える印象を受けた
Blu-spec CD2 ならばと期待して聴いてみたところ、
これが大正解でした。
押しの強い、
ぶんぶん鳴りまくるオケが、
初めて耳に心地よく響いて、
大きな感銘を受けながら、
最後まで聴き通すことができました。
セッション録音独特の、
コンサートではまず聴こえない鳴り方なのですが、
全体として自然に聴こえるようにうまく調整してあるので、
これはこれで一つの芸術品として楽しめば良いのだと思います。
それほど重々しい、深刻な曲ではないからか、
綺麗なだけのさらさらした演奏では、
どこが良いのか今一つピンと来なかったのですが、
指揮者の強烈な意志がゆきわたったこの録音で、
初めてローマ三部作の真価に気がつくことができました。
いったんどんな曲なのかわかってみると、
改めてほかの録音も聴いてみたくなってきました。
若い頃に唯一、
感銘を受けた広上淳一&日本フィルのCDが、
家のどこかにあるはずなので、探し出して聴き直してみようと思います。
※Wikipediaの「アルトゥーロ・トスカニーニ」「NBC交響楽団」「オットリーノ・レスピーギ」の項目を参照。
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