去る8月16日(火)、
金山の名古屋ボストン美術館まで、
「ルノワールの時代 ―近代ヨーロッパの光と影―」展
を観に行って来ました。
日程は
2016年3月19日(土)~8月21日(日)
主催は、
名古屋ボストン美術館
ボストン美術館(図録参照)。
フランスの画家
ピエール=オーギュスト・ルノワール
(Pierre-Auguste Renoir, 1841.2-1919.12)
の名品をたくさん観られるかと期待していたところ、
全87点中4点のみでした。
32《ブージヴァルのダンス》1883年
34《ガンジー島の海辺の子どもたち》1883年頃
特別出品1《ピクニック》
特別出品2《マッソーニ夫人》
ボストン美術館蔵の2作品のほか、
国内の個人蔵2作品が紹介されていました。
このうち32・34は、これだけで
十分魅力あふれる作品であることが伝わって来ました。
ルノワールの描く女性画には、
個人的にそこまで惹かれないのですが、
そんな私にも惹きつけられたのは34でした。
ほかの2点は、
あまりお目にかかれない貴重な作品のようですが、
ほかのルノワールの作品と並べてみないと、
真価はわかりませんでした。
「ルノワールの時代」と謳う以上は、
せめて10作品ぐらいはルノワールが観られる、
と期待するのは素人考えなのでしょうか。
本家のボストン美術館には
ルノワールの作品があまり収蔵されていないのか、
ルノワールの展示にはケタ違いの金額がかかるのか、
その辺の事情はよくわかりません。
***
今回は、以前にも観た覚えがある
ボストン美術館蔵の19世紀後半の名作に再会できたのが、
一番の収穫でした。
特にお気に入りなのは
オランダの画家
ヨーゼフ・イスラエルス
(Jozef Israëls, オランダ, 1824-1911)の
11《別離の前日》1862年
です。
この作品は、
ちょうど2年前(2014年8月14日)、
名古屋ボストン美術館で行われた
「開館15周年記念 ボストン美術館 ミレー展
~バルビゾン村とフォンテーヌブローの村から」
を観に行ったときに出会った作品で、
またいずれ再会したいと思っていました。
その他、
今回初めて心を奪われたのは、
アメリカの印象派の画家による2作品です。
アーネスト・リー・メジャー
(Ernest Lee Major, 1864-1950)
19《休息―モンティニー=シュル=ロワン》1888年
フレデリック・ポーター・ヴィントン
(Frederic Porter Vinton, 1846-1911)
20《洗濯女》1890年
自然の緑のなかに
明るく浮かび上がる光の印象が心地よく、
素敵な作品だと思いました。
あとこの2作ほどではないのですが、
フランスの画家による3作品も気になりました。
ジャン=フランソワ・ラファエリ
(Jean-François Raffëlli, 1850-1924)
39《ノートルダム大聖堂前の広場、パリ》
40《サンテティエンヌ・デュ・モン教会、パリ》1897年頃
クロード・モネ(Claude Monet, 1840-1926)
31《アルジャントゥイユの雪》1874年頃
42《チャリングクロス橋(曇りの日)、1900年》1900年
ラファエリの2作品は、
どちらもありがちな風景画なのですが、
他と少し違った味わい深さがあるように感じられました。
モネの2作品は、
素人の私でも知っているモネ独自の画風の42と、
意外な感じがした雪の日の情景画31
が心に残りましたが、
モネの作品としてはより良いものがあるかもしれません。
***
私の好きな作品に出会えたので、
それなりに楽しめた企画展でした。
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