ドイツ帝国ブレスラウ(現在のポーランドのヴロツワフ)生まれの指揮者
オットー・クレンペラー(Otto Klemperer, 1885.5-1973.7)の指揮する
イギリスのオーケストラ
フィルハーモニア管弦楽団の演奏で、
ベートーヴェンの交響曲全集を聴いていきます。
1960年のウィーン芸術週間ライブとして有名な録音です。
はじめは1950年代の後半に録音された
スタジオ録音による全集を購入する予定だったのですが、
安さにつられて60年ライブのほうを先に買うことになりました。
Membran の 10枚組CD(1600円!)です。
※ベートーヴェンはCD7枚目まで。
8-10枚目はケンペ指揮&ミュンヘン・フィルの
ブラームス;交響曲全集を収録。
まずはCD1、2枚目に収録された
序曲《エグモント》《コリオラン》《プロメテウスの創造物》と、
交響曲第1番・第3番《英雄》
を聴きました。
◯DISC1
ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン
序曲《エグモント》作品84
(録音:1960年5月31日)
交響曲第1番ハ長調 作品21
(録音:1960年6月7日)
序曲《コリオラン》作品62
(録音:1960年6月4日)
序曲《プロメテウスの創造物》作品43
(録音:1960年6月2日)
◯DISC2
交響曲第3番 変ホ長調 作品55《英雄》
(録音:1960年5月29日)
フィルハーモニー管弦楽団
オットー・クレンペラー(指揮)
【Membran 10CD Collection /No.600135】2014年1月発売
クレンペラー75歳のときの録音です。
遅すぎない適切なテンポ感で、
音楽に没入しすぎて煽り立てるようなところもなく、
曲の構造がよくわかるオーソドックスな演奏です。
こうしたスタイルだと、
ふつうは途中で飽きが来て、
聴き通すのが辛くなってくるのですが、
オケから出て来る音がキリリと引き締まって、
とても活き活きとした印象で、
若々しくすらある演奏なので、
感動のうちに全曲を聴き進めることができました。
実際、演奏は素晴らしいのですが、
音質には問題がありました。
分離はとても良いのですが、
古いラジオから流れてくるような
割れ気味の威圧感のある音なので、
最新のCDで、
心地よいオケの響きを聴いた後だと、
聴き続けるのが苦痛になることもありました。
でもそんなに大した装置を使わずに、
安めのCDラジカセで、
AMラジオから実況放送でも流れてくるように鳴らしてみたら、
うまくはまって普通に聴き通すことができました。
それでも一度に聴くのは、
CD1枚か2枚が限度でしょう。
2度3度と聴きこむのにはあまり向かない、
通好みのCDです。
演奏は素晴らしいので、
2枚くらいずつ全曲聴いていこうと思います。
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