去る4月3日(日)、名古屋市中区にある名古屋市美術館まで、特別展「ゴッホ展/響きあう魂 ヘレーネとフィンセント」を観に行ってきました。
フィンセント・ファン・ゴッホ(Vincent van Gogh, 1853年3月-1890年7月)の芸術に魅了され、世界最大の個人収集家となったヘレーネ・クレラー=ミュラー(Helene Kröller-Müller, 1869-1939)が、夫アントンとともに収集した90点の油彩画と180点の素描・版画が現在、クレラー=ミュラー美術館(オランダ、1938年設立)に所蔵されています。今回の展覧会では、同美術館に所蔵されるヘレーネ・コレクションの中から、ゴッホの油彩画28点と素描・版画20点などが公開されました。
そのほかファン・ゴッホの弟テオ、その妻ヨーが引き継いだコレクションにもとづくファン・ゴッホ美術館(オランダ、1973年設立)から、ゴッホの油彩画4点が特別に出品されました(以上、展覧会図録の「ごあいさつ」参照)。
ゴッホは、心のゆがみを感じさせる画風が苦手なので、好きでない作品も多いのですが、時折飛び抜けて魅惑的な明るい光を放つ作品に出会えることがあるので、近隣でゴッホ展があるときはたいてい観に行っています。
今回は良いものが多かったのですが、その中で特に魅了されたのは次の2点です。
《59/緑のブドウ園
(The Green Vineyard)》
※1888年10月3日頃(35歳)
《60/サン=レミの療養院の庭
(The Garden of the Asylum at Saint-Rëmy)》
※1889年5月(36歳)
特に《60》に深く感動しましたが、図録では十分の一も良さが伝わらないので、またいずれどこかで実物を観たいものです。
もう一つ、ゴッホの作品ではありませんが、カミーユ・ピサロ(Camille Pissarro, 1830-1903)の1893年の油彩画
《8/2月、日の出、バザンクール
(February, Sunrise, Bazincourt)》
が出品されていました(クレラー=ミュラー美術館所蔵)。こちらも自分の感性に合っていて、観られて幸せな気持ちになりました。
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