私にとって
ブルックナーといえば朝比奈さんでしたので、
朝比奈さんが亡くなってから、
ブルックナーをあまり聴かなくなっていました。
最晩年にエクストンに録音した選集は、
8番しか購入していなかったので、
正月に7番と9番を購入しました。
その報告です。
ブルックナー:交響曲第7番ホ長調(ハース版)
大阪フィルハーモニー交響楽団
朝比奈隆(指揮)
2001年5月10日
大阪フェスティバルホール
【OVCL-00315】
手もとにちょうど、
ポニーキャニオンから出た
大阪フィルとの2度目の全集からの1枚がありました。
これは9年前に、
同じ大阪フェスティバルホールで演奏されたCDなので、
あわせて聴いてみることにしました。
録音:1992年9月27-29日
大阪フェスティバルホール
【PCCL-00178】
どちらも朝比奈さんらしく、
ブルックナーのツボを押さえたわかりやすい演奏です。
ただし、音質には大きな違いがあります。
1992年の録音は、
演奏の加減か、録音の加減か、
オケの響きが荒々し過ぎ、粗雑に聴こえる所があって、
全体として今一つの仕上がりになっていると思います。
実演を聴いたのであれば、
おそらくふつうに感動できたと思いますが、
CDでは少し残念な仕上がりになっています。
2001年の録音は、
何よりオケの響きが素晴らしく、
全体として
オルガンを聴くように
ほどよくブレンドされていて、
ブルックナーの心地よい響きを、
十分に楽しむことが出来ました。
1992年のと同じオケとは思えないほど、
洗練された豊かな響きに聴こえました。
演奏は2001年の方が、
傷もなくほぼ完璧な仕上がりで、
美しい造形のもとに、
第7番の魅力を十分に伝える内容になっており、
すなおに感動することができました。
他にも良い演奏はあるかもしれませんが、
とりあえずこれだけのレベルで聴かせてもらえれば、
私には大満足です。
2001年の方が、
早めのテンポで飄々と進んで行くように感じたのですが、
比べてみると、
1992年[20:56/21:13/8:07/12:45]
2001年[21:26/20:44/8:39/13:07]
テンポに大きな違いはありませんでした。
ブルックナーの第7番の美しさに魅了されました。
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