タワーレコードのシリーズで、
伊福部昭さんのライブが復刻されましたので、
購入しました。
伊福部昭 傘寿記念シリーズ
Disc-1
1) オーケストラとマリムバの為の
《ラウダ・コンチェルタータ》(1976)
安倍圭子(マリンバ)、石井眞木(指揮)
1993年9月7日録音、フィルハーモニー、ベルリン
2) 日本狂詩曲(1935)
小泉和裕(指揮)
1994年1月29日録音、東京芸術劇場
3) 交響譚詩(1943)
原田幸一郎(指揮)
1994年4月23日録音、東京芸術劇場
Disc-2
4) 管弦楽のための《日本組曲》(1934/91)
小林研一郎(指揮)
1994年7月23日録音、東京文化会館
5) シンフォニア・タプカーラ(1954/79)
6) SF交響ファンタジー第1番(1983)
原田幸一郎(指揮)
1994年10月10日録音、東京芸術劇場
演奏:新交響楽団
【QIAG50082-83】
平成5・6年(1993-94)にかけて、
伊福部昭(1914-2006)の満80歳を記念して、
新交響楽団がまとめて取り上げたものです。
伊福部昭の作品、
久しぶりにまとめて聴きました。
1) 以外の5曲は、
平成7年(1995)に録音された
広上淳一さんと日本フィルとのコンビによる
4枚の選集で聴いていましたが、
それからずいぶん聴いていなかったので、
ほぼ忘れておりました。
こうして聴いてみると、
伊福部さんの作品は、
やはりライブならではの高揚感があった方が、
曲の長所がすんなり馴染んできて、
すなおに楽しむことができました。
私にとって、
バルトークやストラヴィンスキーと比べれば、
伊福部さんの方がはるかに大切な作曲家です。
伊福部さんの音楽は、
単純明快な、
思い切りの良いオーケストレイションで、
我々にとって身近に過ぎる
馴染みやすいメロディやリズムが随所に聴かれるので、
初めて聴くと、我々日本人には、
若干小恥ずかしく思えるところがあるかもしれません。
でも耳に馴染んでくると、
これがなかなか快感で、すなおに楽しめます。
日本人の荒々しい雄渾な側面を、
うまく捉えていると思います。
演奏は、
原田幸一郎さんが指揮した
「交響譚詩」「シンフォニア・タプカーラ」
「SF交響ファンタジー第1番」が、
一番オケの鳴らし方がうまく、お薦めです。
最も熱い、感動的な演奏は、
石井真木さんの指揮、安倍圭子さんのマリンバによる
「ラウダ・コンチェルタータ」です。
逆に、熱くなり過ぎて、
うまく収録できていないのは
小林研一郎さんの指揮した「日本組曲」です。
小泉和裕さんが指揮した「日本狂詩曲」はふつうの出来です。
全体として、
ライブならではの熱さをそなえた、
お薦めの録音です。
この機会に、
広上淳一さんが指揮した録音も、
聴き直してみようと思います。
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