2013年9月30日月曜日
Sonny Rollins の 『Saxophone Colossus』 (1956.6)
Saxophone Colossus
Sonny Rollins Quartet
1) St.Thomas (Sonny Rollins)
2) You Don't Know What Love Is (Roye-DePaul)
3) Strode Rode (Sonny Rollins)
4) Moritat (Brecht-Weill)
5) Blue Seven (Sinny Rollins)
Sonny Rollins, tenor sax
Tommy Flanagan, piano
Doug Watkins, bass
Max Roach, drums
Recorded June 22,1956
【VICJ2068】
ニューヨーク生まれの
ジャズ・サックス奏者
ソニー・ロリンズ(1930.9-)が、
25歳の時(1956.6)に、
ピアノにトミー・フラナガン、
ベースにダグ・ワトキンス、
ドラムにマックス・ローチを迎えて収録した
アルバム『サキソフォン・コロッサス』を聴きました。
もう10年以上前に、
ロリンズを聴いてみようと思い立ち、
誰もが推していたアルバムだったので、
聴いてみたところそのままハマりました。
それから時折ひっぱり出しては繰り返し聴いているアルバムです。
始めのうちは、
明るく軽快な「セント・トーマス」と、
モールス信号のような出だしで駆け抜けていく「ストリード・ロード」、
そして軽妙な歌いまわしの「モリタート」に心奪われていたのですが、
最近聴き直して、
日本のど演歌を聴くようなバラード
「ユー・ドント・ノウ・ホワット・ラヴ・イズ」の魅力もそれなりにわかって来ました。
ただその後、
ロリンズってこんな感じなんだと思って、
他のアルバムに手を出してみたところ、
これほどわかりやすくはない、
結構ハードボイルドな、渋目のアルバムに当ってしまい、
相性のいい次の1枚にはなかなか出会うことができませんでした。
さて愛聴する次の1枚とは?
2013年9月26日木曜日
Keith Jarrett & Charlie Haden の『Jasmine』(2007年)
Keith Jarrett / Charlie Haden
Jasmine
1) For All We Know
2) Where Can I Go Without You
3) No Moon At All
4) One Day I'll Fly Away
5) Intro / I'm Gonna Laugh You Right Out Of My Life
6) Body And Soul
7) Goodbye
8) Don't Ever Leave Me
Keith Jarrett (piano)
Charlie Haden (double-bass)
Recorded at Cavelight Studio
2007年3月24、25日録音
【ECM UCCE-1125】
こちらはつい最近知ったアルバムです。
キース・ジャレット(1945.5-)のピアノに、
チャーリー・ヘイデン(1937.8-)のベースが寄り添う、
スタンダードのバラード集です。
先月紹介した
ジャレットのソロ・アルバム
『The Melody At Night, With You』
の続編的な聴き方をされていることを知り、
買って聴いてみましたが、とても良かったです。
『The Melody …』と同じく、
どれもゆったりとした曲調なので、
数ヶ月聴いただけで、
全8曲を明確に聴き分けられるのかといえば、
正直心もとないのですが、
もともと
内へ内へと沈み込んでいく感のあった
『The Melody …』の時よりも少しだけ自在な感じになり、
仕事後の疲れた神経を休めるのにもってこいのアルバムでした。
恐らく今後も聴きこんで、
私にとっての定盤になりそうな1枚に出会えました。
ヒーリング音楽は軽く思われがちですが、
なかなかここまで極めることは難しく、
ただ頭が下がりました。
ルービンシュタインのショパン:夜想曲集 その1
ポーランド出身のピアニスト、
アルトゥール・ルービンシュタイン(1887.1-1982.12)が
78歳の時(1965)に録音した
ポーランドの作曲家
フレデリック・ショパン(1810.3-1849.10)の
夜想曲集を聴いていきます。
CD2枚に収録されていますが、
今回はCD1を取り上げます。
ショパン
夜想曲集(全19曲)のうち10曲
/CD1
第1番 変ロ短調 作品9-1
第2番 変ホ長調 作品9-2
第3番 ロ短調 作品9-3
第4番 ヘ長調 作品15-1
第5番 嬰ヘ長調 作品15-2
第6番 ト短調 作品15-3
第7番 嬰ハ短調 作品27-1
第8番 変ニ長調 作品27-2
第9番 ロ長調 作品32-1
第10番 変イ長調 作品32-2
/CD2(省略)
アルトゥール・ルービンシュタイン(ピアノ)
録音:1965年8月30日(第1-7番)、31日(第8-10番)、RCA Italiana Studio A、ローマ
【SICC30054~5】
3つの夜想曲 作品9-1~3 と、
3つの夜想曲 作品15-1~3 は、
ショパン23歳の時(1833)に出版された作品、
2つの夜想曲 作品27-1・2 は、
ショパン26歳の時(1836)に出版された作品、
2つの夜想曲 作品32-1・2 は、
ショパン27歳の時(1837)に出版された作品です。
どれも名曲ですが、
個人的には、作品9の3曲がとても好きです。
とくに第2番は、
ここまで美しいメロディを書いてしまうと、
この先続いていかないんじゃないかな、と思うほど。
作品15の3曲は多少、試行錯誤しているというか、
訴えかけてくる力に弱いのか、
注意して聴いていないと、
いつの間にか通り過ぎていく感じがありました。
次の作品27・作品32からは、
夜想曲で描いていく世界が定まったのか、
ぐっと深まって心に響いてくるものがありました。
***
ルービンシュタインのショパンは定評のあるものですが、
聴き方によっては、
落ちつきすぎているというか、
もっといくらでも情熱的に弾けるところを
あえて抑制しているように聴こえるかもしれません。
確かにこれは、
タッチの微妙な加減、
ごく僅かなテンポの揺らしによって
十全な表現が成し遂げられていて、
長年繰り返し演奏されてきた経験を踏まえた上での、
ルービンシュタインの結論が示されていて、
多少枯れた印象があるのは疑いないと思います。
以前の国内盤では、
リマスタリングの加減なのか、
タッチの微妙なニュアンスが消し飛んでいたため、
枯れた味わいを通りこして、
ただただ退屈な演奏のように感じられていました。
しかし今回の〈Blu-spec CD2〉を聴いて、
これまでの国内盤では伝わりにくかった
タッチの微妙な変化がよく聴きとれて、
初めてこの演奏の真価を知られた気がしました。
多少枯れてはいますが、よく練られた解釈で、
聴くほどに魅力の増す味わい深いノクターンだと思います。
※Wikipedia の「アルトゥール・ルービンシュタイン」「フレデリック・ショパン」「ショパンの楽曲一覧」を参照。
アルトゥール・ルービンシュタイン(1887.1-1982.12)が
78歳の時(1965)に録音した
ポーランドの作曲家
フレデリック・ショパン(1810.3-1849.10)の
夜想曲集を聴いていきます。
CD2枚に収録されていますが、
今回はCD1を取り上げます。
ショパン
夜想曲集(全19曲)のうち10曲
/CD1
第1番 変ロ短調 作品9-1
第2番 変ホ長調 作品9-2
第3番 ロ短調 作品9-3
第4番 ヘ長調 作品15-1
第5番 嬰ヘ長調 作品15-2
第6番 ト短調 作品15-3
第7番 嬰ハ短調 作品27-1
第8番 変ニ長調 作品27-2
第9番 ロ長調 作品32-1
第10番 変イ長調 作品32-2
/CD2(省略)
アルトゥール・ルービンシュタイン(ピアノ)
録音:1965年8月30日(第1-7番)、31日(第8-10番)、RCA Italiana Studio A、ローマ
【SICC30054~5】
3つの夜想曲 作品9-1~3 と、
3つの夜想曲 作品15-1~3 は、
ショパン23歳の時(1833)に出版された作品、
2つの夜想曲 作品27-1・2 は、
ショパン26歳の時(1836)に出版された作品、
2つの夜想曲 作品32-1・2 は、
ショパン27歳の時(1837)に出版された作品です。
どれも名曲ですが、
個人的には、作品9の3曲がとても好きです。
とくに第2番は、
ここまで美しいメロディを書いてしまうと、
この先続いていかないんじゃないかな、と思うほど。
作品15の3曲は多少、試行錯誤しているというか、
訴えかけてくる力に弱いのか、
注意して聴いていないと、
いつの間にか通り過ぎていく感じがありました。
次の作品27・作品32からは、
夜想曲で描いていく世界が定まったのか、
ぐっと深まって心に響いてくるものがありました。
***
ルービンシュタインのショパンは定評のあるものですが、
聴き方によっては、
落ちつきすぎているというか、
もっといくらでも情熱的に弾けるところを
あえて抑制しているように聴こえるかもしれません。
確かにこれは、
タッチの微妙な加減、
ごく僅かなテンポの揺らしによって
十全な表現が成し遂げられていて、
長年繰り返し演奏されてきた経験を踏まえた上での、
ルービンシュタインの結論が示されていて、
多少枯れた印象があるのは疑いないと思います。
以前の国内盤では、
リマスタリングの加減なのか、
タッチの微妙なニュアンスが消し飛んでいたため、
枯れた味わいを通りこして、
ただただ退屈な演奏のように感じられていました。
しかし今回の〈Blu-spec CD2〉を聴いて、
これまでの国内盤では伝わりにくかった
タッチの微妙な変化がよく聴きとれて、
初めてこの演奏の真価を知られた気がしました。
多少枯れてはいますが、よく練られた解釈で、
聴くほどに魅力の増す味わい深いノクターンだと思います。
※Wikipedia の「アルトゥール・ルービンシュタイン」「フレデリック・ショパン」「ショパンの楽曲一覧」を参照。
2013年9月17日火曜日
ペライアのモーツァルト:ピアノ協奏曲全集 その8
アメリカのピアニスト
マレイ・ペライア(1947-)と
イギリス室内管弦楽団による
オーストリアの作曲家
ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト(1756.1-1791.12)の
ピアノ協奏曲全集、8枚目を聴きました。
モーツァルト
ピアノ協奏曲 第19番 ヘ長調 K.459
ピアノ協奏曲 第20番 ニ短調 K.466
マレイ・ペライア(ピアノ、指揮)
イギリス室内管弦楽団
録音:1983年9月21日、セント・ジョン・スミス・スクエア、ロンドン(第19番)、1977年2・6月、EMIスタジオ、ロンドン(第20番)
【SONY MUSIC 88691914112】CD8
28歳(1784年)のときに、
ウィーンで作曲された6曲のピアノ協奏曲
K.449・450・451・453・456・459(第14~19番)
の最後を飾るのが、
第19番 ヘ長調 K.459
です。1784年12月11日に完成されています。
1790年にレオポルドⅡ世の戴冠式を祝賀する演奏会で、
第26番 ニ長調《戴冠式》K.537と一緒に演奏されたことから、
第19番のほうを《第二戴冠式》と呼ぶこともあるそうです。
聴いてみると、
第14番から流れで、
明るく楽しく美しい、
モーツァルトの安定した音楽が描き出されていました。
ただし、
聴いているその場では、
どこにも不満足なところはないのですが、
聴いた後でどんな曲だったのか、
思い出そうとしても特に心に残っていないことも確かで、
特別な印象に残りにくい曲のようにも感じました。
ペライアさんの演奏、
最初は多少物足りなく感じましたが、
繰り返し聴いているうちに、
この曲の良さをちょうど良い加減で体現しているように思い直しました。
***
モーツァルトが29歳(1785年2月10日)のときに完成されたのが、
第20番ニ短調K.466
です。モーツァルトの短調の協奏曲はこれが初めてのことでした。
短調で耳に残りやすいこともあるのでしょうが、
傑作の一つであることは確かだと思います。
良くできた曲なので、
駄演に出会うことの方が少ないのですが、
ペライアさんの演奏、
もっと劇的であってもいいのかなと思いつつ、
これはこれでふつうに楽しむことができました。
※Wikipediaの「マレイ・ペライア」
「ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト」
「モーツァルトの楽曲一覧」
「ピアノ協奏曲第19番(モーツァルト)」
「ピアノ協奏曲第20番(モーツァルト)」の各項目を参照。
※作品の基本情報について、
ピティナ・ピアノ曲事典「モーツァルト」の項目
【http://www.piano.or.jp/enc/composers/index/73】を参照。
マレイ・ペライア(1947-)と
イギリス室内管弦楽団による
オーストリアの作曲家
ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト(1756.1-1791.12)の
ピアノ協奏曲全集、8枚目を聴きました。
モーツァルト
ピアノ協奏曲 第19番 ヘ長調 K.459
ピアノ協奏曲 第20番 ニ短調 K.466
マレイ・ペライア(ピアノ、指揮)
イギリス室内管弦楽団
録音:1983年9月21日、セント・ジョン・スミス・スクエア、ロンドン(第19番)、1977年2・6月、EMIスタジオ、ロンドン(第20番)
【SONY MUSIC 88691914112】CD8
28歳(1784年)のときに、
ウィーンで作曲された6曲のピアノ協奏曲
K.449・450・451・453・456・459(第14~19番)
の最後を飾るのが、
第19番 ヘ長調 K.459
です。1784年12月11日に完成されています。
1790年にレオポルドⅡ世の戴冠式を祝賀する演奏会で、
第26番 ニ長調《戴冠式》K.537と一緒に演奏されたことから、
第19番のほうを《第二戴冠式》と呼ぶこともあるそうです。
聴いてみると、
第14番から流れで、
明るく楽しく美しい、
モーツァルトの安定した音楽が描き出されていました。
ただし、
聴いているその場では、
どこにも不満足なところはないのですが、
聴いた後でどんな曲だったのか、
思い出そうとしても特に心に残っていないことも確かで、
特別な印象に残りにくい曲のようにも感じました。
ペライアさんの演奏、
最初は多少物足りなく感じましたが、
繰り返し聴いているうちに、
この曲の良さをちょうど良い加減で体現しているように思い直しました。
***
モーツァルトが29歳(1785年2月10日)のときに完成されたのが、
第20番ニ短調K.466
です。モーツァルトの短調の協奏曲はこれが初めてのことでした。
短調で耳に残りやすいこともあるのでしょうが、
傑作の一つであることは確かだと思います。
良くできた曲なので、
駄演に出会うことの方が少ないのですが、
ペライアさんの演奏、
もっと劇的であってもいいのかなと思いつつ、
これはこれでふつうに楽しむことができました。
※Wikipediaの「マレイ・ペライア」
「ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト」
「モーツァルトの楽曲一覧」
「ピアノ協奏曲第19番(モーツァルト)」
「ピアノ協奏曲第20番(モーツァルト)」の各項目を参照。
※作品の基本情報について、
ピティナ・ピアノ曲事典「モーツァルト」の項目
【http://www.piano.or.jp/enc/composers/index/73】を参照。
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