2013年11月4日月曜日

ヴァルヒャのバッハ:オルガン作品全集(旧盤)CD10

ヘルムート・ヴァルヒャ(1907 - 1991)による
ヨハン・セバスティアン・バッハ(1685.3 - 1750.7)の作品全集、
10枚目を聴きました。最後の1枚です。


J.S.バッハ:オルガン作品全集
CD-10
1) パルティータ「ようこそ、慈悲あつきイエスよ」BWV768
2) カノン風変奏曲「高き天よりわれは来れり」BWV769

3)「バビロン川のほとりに」BWV653b
 (18のライプツィヒ・コラール BWV651-668 より)

4)「高き天より、われは来れり」BWV700
5)「われ心よりこがれ望む」 BWV727
6)「わが魂は主をあがめ」 BWV733
7)「今ぞ喜べ、愛するキリストのともがらよ」BWV734
8)「われ汝に別れを告げん」BWV736

ヘルムート・ヴァルヒャ(オルガン)
録音:1947年(1)、1950年(2-4,6-8)、1952年(5)
オルガン:リューベック、聖ヤコビ教会(1)
カッペル、聖ペテロ=パウロ教会(2-8)
【Membran 223489】CD10


CD6 からは、
コラール(賛美歌)にもとづく編曲集が続いてきました。

CD6
オルガン小曲集〔BWV599-644
 ※BWV634は省略(633とほぼ同じ)

CD7
6つのシュプラー・コラール〔BWV645-650
18のライプツィヒ・コラール〔BWV651-668

CD8・9
ドイツ・オルガン・ミサ(クラーヴィア練習曲集第3巻)
21の教理問答書コラール〔BWV669-689
・前奏曲とフーガ《聖アン》〔BWV552〕
・4つのデュエット〔BWV802-805〕


 ***

最後の CD10 も、
コラール(賛美歌)にもとづく編曲集ですが、

バッハのオルガン曲の最後を飾る、規模の大きな
コラール変奏曲〔BWV766-771〕の6曲中2曲〔768・769〕に、

18のライプツィヒ・コラールからの1曲〔BWV653b〕をはさんで、

バッハ没後に編集された
キルンベルガー・コラール〔BWV690-713〕から1曲〔700〕と、
27のコラール〔BWV717-740〕から4曲〔724・33・34・36〕が選ばれています。


BWV のバッハ作品主題目録番号をみると、
BWV525-771 がオルガン曲なので、

ヴァルヒャの旧全集では、
BWV688 まではほぼ網羅的に取り上げてありますが、

 BWV669-713 の「キルンベルガー・コラール集」
 BWV714-740 の「27のコラール編曲」
 BWV741-765 の「25のコラール編曲」
 BWV766-771 の「コラール変奏曲」

は、一部しか取り上げられていないことになります。


BWV669-765 のコラール編曲については、
バッハの没後にまとめられたものなので、

他人の作品が紛れ込んでいたり、
統一感が取られていなかったりするようなので、

まとめて取り上げなかったのかと推測されますが、

その辺りの経緯については、手元にもう少し、
バッハについて調べるための基本文献が揃ってから、
取り上げたいと思います。


  ***

ヴァルヒャの旧全集、
バッハのオルガン曲について何も知らずに、
とりあえず一通り聴いてみたい身には格好の録音となりました。

モノラルですが、
かえって耳に心地よく、誇張のない清廉な演奏で、
心がしゃんとする、ほどよい時間を送らせてもらいました。

ただし
膨大なオルガン曲の全容は、
まだつかみ切れていない感じなので、

次はヴァルヒャの弟子、
ヴォルフガング・リュプザム(1946-)が
NAXOSレーベルに録音した全集を聴いていこうと思っています。


※Wikipedia の「ヨハン・ゼバスティアン・バッハ」「ヨハン・ゼバスティアン・バッハの作品一覧」「バッハ作品主題目録番号」「ヨハン・フィリップ・キルンベルガー」を参照。

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