ポーランド出身(1946年、メキシコに帰化)のヴァイオリニスト
ヘンリク・シェリング(1918.9-1988.3)の演奏で、
ドイツの作曲家
ヨハン・ゼバスティアン・バッハ(1685.3-1750.7)の
無伴奏ヴァイオリンのためのソナタとパルティータ BWV1001-1006
を聴きました。
シェリング37歳の時(1955)の録音です。
ヨハン・ゼバスティアン・バッハ
無伴奏ヴァイオリンのためのソナタ 第1番 ト短調 BWV1001
無伴奏ヴァイオリンのためのパルティータ 第1番 ロ短調 BWV1002
無伴奏ヴァイオリンのためのソナタ 第2番 イ短調 BWV1003
無伴奏ヴァイオリンのためのパルティータ 第2番 ニ短調 BWV1004
無伴奏ヴァイオリンのためのソナタ 第3番 ハ長調 BWV1005
無伴奏ヴァイオリンのためのパルティータ 第3番 ホ長調 BWV1006
ヘンリク・シェリング(ヴァイオリン)
録音:1955年、パリ
【SICC840-1】2007年11月発売
無伴奏ヴァイオリンのためのソナタとパルティータ BWV1001-1006
は、バッハ35歳の時(1720)に作曲された作品です。
バッハの自筆譜が現存しており、
インターネット上にも公開されています。
シェリングの無伴奏は、
48歳の時(1967.7)に再録音された新盤を持っていたので、
旧盤はこれまで聴いていませんでした。
新盤のほうは
折り目の正しい模範的な演奏で、
十分聴きごたえがあるのですが、
多少くどいというか、
粘着性のある重々しい演奏で、
疲れた時に聴くには多少重たい感じがしました。
旧盤はそれより10年ほど前の録音です。
若い頃のほうが、
力が抜けている上に技術的にも万全で、
聴いていて、
全体的にすっと抜けるような清々しさを感じる演奏でした。
奇をてらうことなく、
穏当なスタイルの端正なバッハなので、
音楽的にも十分な充実感があり、
オーソドックスなスタイルを極め尽くして、
最上レベルにつきぬけた演奏だと感じました。
フルニエのバッハ:無伴奏チェロ組曲と似たスタイルといえましょうか。
恐らく聴く人の体調などによって、
印象が異なってくると思いますが、
今の私は、
人間のどろどろした感情を
あからさまに見せつけるような演奏は、
それほど聴きたいと思わない状況なので、
シェリングの無伴奏・旧盤は、良い清涼剤となりました。
※Wikipediaの「ヘンリク・シェリング」「ヨハン・ゼバスティアン・バッハ」「無伴奏ヴァイオリンのためのソナタとパルティータ」を参照。
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