ハンガリーのピアニスト
イェネ・ヤンドー(1952.2-)の演奏で、
ドイツの作曲家
ヨハン・ゼバスティアン・バッハ(1685.3-1750.7)の
平均律クラヴィーア曲集第2巻 BWV870-893
を聴きました。
ヤンドー41歳の時(1993)の録音です。
ヨハン・ゼバスティアン・バッハ
平均律クラヴィーア曲集第2巻 BWV870-893
イェネ・ヤンドー(ピアノ)
録音:1993年9月14-17日(BWV870-881)、10月13-16日(BWV882-893)、
ブダペスト、ユニテリアン教会
【Naxos 8.550970-1】
平均律クラヴィーア曲集第2巻 BWV870-893 は、
作曲者57歳の時(1742)に完成された作品です。
アファナシエフ盤で聴いて以来、
久しぶりにじっくり聴き直そうと思い、
第1巻で感動した
シフさんの旧盤を聴いてみたのですが、
残念ながら表現が上滑りしていて、
心に響いてこない演奏でした。
J.S.バッハ
平均律クラヴィーア曲集第2巻 BWV870-893
アンドラーシュ・シフ(ピアノ)
録音:1985年10月、ロンドン
【UCCD-5569/70】2014年5月発売
第1巻の1年後
31歳の時の録音なので、
第1巻に比べて
まだ弾きなれていなかったのかもしれません。
シフさんのバッハは
旧盤は一通り聴いたので、
次は新盤のほうを聴いていこうと思います。
旧盤は、
フランス組曲
平均律クラヴィーア曲集第1巻
イギリス組曲
の3つがこの順で素晴らしかったです。
***
さてヤンドーさんの演奏、
以前古本屋で、
格安で手に入れたものです。
初めて聴いた時、
テンポがほんの少し速いようなのと、
全体的に明るい色調なのがバッハには合わない気がして、
ちゃんと聴かないまま置いてありました。
シフの旧盤のあとで
ふと思いついて聴いてみたら、
十分に満足できるレベルの名演奏でびっくりしました。
テンポは私の勘違いだったようで、
インテンポではありますが
速くも遅くもない穏当なテンポ設定だと思います。
表現に目新しいところはありませんが、
その分
自然な流れで心をこめて音楽を再現することに
集中しているようで、
どの曲からも
バッハならではのしみじみと胸にしみる歌が聴こえて来て、
全曲を感動のうちに聴き終えることができました。
万全のテクニックで、
曲の核心に向けてどんどん切り込んでいくスタイルなので、
各曲の構造も把握しやすく、
平均律の第2巻を聴いて、
初めてわかった!と思えました。
バッハの中でも平均律は、
情に流れると上手くいかなそうな曲集なので、
カラリとした明るい色調のピアノは、
もってこいだと思いました。
これはぜひ、
第1巻も聴いてみようと思います。
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