ロリン・マゼール(Lorin Maazel, 1930.3-2014.7)が指揮する
ドイツのオーケストラ
バイエルン放送交響楽団の演奏で、
オーストリアの作曲家
フランツ・シューベルト(Franz Schubert, 1797.1-1828.11)の
交響曲全集を聴いていますが、
今回はCD3に収録されている
交響曲第7・8番を聴きました。
マゼール71歳の時(2001年)のライブ録音です。
◯CD3
フランツ・シューベルト(1797.1-1828.11)
交響曲第7(8)番 ロ短調 D.759《未完成》(18年月完成)※歳
交響曲第8(9)番 ハ長調 D.944《ザ・グレート》(18年月完成)※歳
ロリン・マゼール指揮
バイエルン放送交響楽団
録音:2001年3月18日
【BR KLASSIK 900712】※2013年発売
この全集は、
現地でのテレビ放映を録画したものを
とある動画サイトで観かける機会があって、
初期の交響曲の美しさに感動し、
CDで購入するきっかけになりました。
その時は《未完成》と《グレート》には注目していなかったので、
それほど期待していなかったのですが、
今回じっくり聴いてみて、
意外な名演に深く感動しました。
過激なデフォルメをしない、
中庸な解釈に変わりはないのですが、
曲想に合わせてスケール感が増し、
心持ち速めのテンポで一気に駆け抜けていく、
非常に充実した演奏に仕上がっていました。
《未完成》と《グレート》は、
曲への期待が大き過ぎるのか、CDで聴くと、
何かしら不満が残る演奏が多かったのですが、
今まで聴いてきた中では、
明らかにベストの出来でした。
全体を通してみると、
音質の面で、FMラジオでライブ演奏を聴いているような感じで、
ごく自然な響きではあるのですが、
あとひと押し、
最新の分離のよい録音と比べると、
細部を聴き取りにくい所があるように感じました。
過激なところはないものの、
ブロムシュテットやスウィトナーと比べれば、
はるかに自己主張のある中での「中庸な」演奏なので、
個人的に一推しの全集となりました。
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