ハンガリー出身の指揮者
ユージン・オーマンディ
(Eugene Ormandy, 1899.11-1985.3)の指揮する
アメリカのオーケストラ
フィラデルフィア管弦楽団の演奏、
ソ連のヴァイオリニスト
ダヴィッド・オイストラフ
(David Oistrakh, 1908.9-74.10)の独奏で、
フィンランドの作曲家
ジャン・シベリウス(Jean Sibelius, 1865.12-1957.9)の
交響曲第2番ニ長調作品43と、ヴァイオリン協奏曲ニ短調作品47を聴きました。
交響曲は指揮者57歳の時(1957.3)、
協奏曲は指揮者60歳、独奏者51歳の時(1959.12)の録音です。
ジャン・シベリウス
①交響曲第2番ニ長調作品43
②ヴァイオリン協奏曲ニ短調作品47
ユージン・オーマンディ(指揮)
フィラデルフィア管弦楽団
ダヴィッド・オイストラフ(ヴァイオリン②)
録音:1957年3月(①)、1959年12月(②)
【SRCR1839】※1997年6月発売
前後の作品とともに、
初演日を掲げておきます。
《フィンランディア》作品26
(1899年11月4日初演◇33歳)
①交響曲第2番ニ長調作品43
(1902年3月8日初演◇36歳)
②ヴァイオリン協奏曲ニ短調作品47
(1904年2月8日初演◇38歳)
交響曲第3番ハ長調作品52
(1907年9月25日初演◇41歳)
***
オーマンディのシベリウスを、
評価するきっかけになった1枚です。
このCD、廉価盤なのですが、
原盤を変に加工しないで復刻しているからか、
わずかに残るヒス音が、
かえって臨場感を増す結果を生んでいて、
朗々と鳴りわたるオケの深い響きに身を任せているうちに、
あっという間に最後まで聴き終わる、
感動的な名演が繰り広げられていました。
廉価盤だったこともあって、
名演かどうかはあまり気にしないで、
ふつうに聴いて、感動して、時折また取り出して、
聴いては感動してを繰り返していたのですが、
オーマンディを遥かに上回る演奏に出会っていないことも確かです。
指揮者の共感度の高い、
音楽的にバランスの取れた充実した演奏であり、
シベ2の名盤の一つだと思います。
***
オーマンディはどんな曲でもそつなくこなす指揮者なのですが、
シベリウスの録音は、他より一歩秀でているものが多いようです。
ぜひ他の録音も聴いてみたいと思い、
いくつか購入してみたのですが、
音質に不満のあるものが多く、今のところハズレ続きです。
こちらは8枚セットで一番お買い得だったのですが、
残念ながら安かろう悪かろうで、
一昔前の国内の廉価盤CDを聴いているような、
古ぼけた感じの痩せた音質のものばかりだったので、
途中で聴くのを止めてしまいました。
魅力的なラインナップと安さにつられて、
同じシリーズから、
ハイフェッツのベートーヴェンと、
ルービンシュタインのショパンも購入してみましたが、
いずれも安っぽい残念な音質でした。
こちらの3枚セットは、上記8枚セットとは違って、
編者の意図が強く感じられる凝った作りのCDなのですが、
廉価盤のときに聴こえていたヒス音がきれいに拭い去られて、
臨場感に乏しく、硬い音に聴こえてしまうのが難点でした。
以上、ご参考までに。
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