アメリカ合衆国の指揮者
レナード・バーンスタイン(1918.8-1990.10)が、
ニューヨーク・フィルを指揮して録音した
オーストリア帝国の作曲家
グスタフ・マーラー(1860.7-1911.5)の
交響曲第7番《夜の歌》を聴きました。
バーンスタイン47歳の時(1965年12月)の録音です。
CD10
マーラー:交響曲第7番ホ短調《夜の歌》
レナード・バーンスタイン(指揮)
ニューヨーク・フィルハーモニック
録音:1965年12月14・15日、ニューヨーク、フィルハーモニー・ホール(現エイヴリー・フィッシャー・ホール)
【Sony Classical 88697943332】2012年6月発売。
第7番《夜の歌》は、
マーラー48歳の時(1908年9月)に初演された作品です。
バーンスタイン&ニューヨーク・フィルによる
マーラーの交響曲全集、
第1番から第5番まで聴いて来ましたが、
期待の大きさから考えると、
多少肩透かしにあったような演奏が続いていました。
そこでこの第7番《夜の歌》も、
それほど期待はしていなかったのですが、
聴いてびっくりの名演でした。
斬新で実験的な要素が多い曲のせいか、
誰の演奏で聴いてもそこまで感動することはなかったのですが、
さすがバーンスタイン、
少し速めのテンポで、
すべての要素を有機的につなぎあわせ、
全体を生き生きとまとめ上げてあり、
この難解な交響曲を初めてわかりやすく、
感動的に聴き終えることができました。
録音も、
インバルの自然な音質とは違うのですが、
セッション録音の長所を十分に活かした、
どこも明晰に聴き取れる耳に心地よい録音で、
1960年代のものとして最上レベルだと思います。
実際のコンサートで、
これと同じ響きで聴こえることはなかったはずなので、
その点考慮する必要はありますが、
単純に聴こえてくる音から判断するなら、
私の中での《夜の歌》のベスト演奏となりそうです。
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