ブルーノ・ワルター
(Bruno Walter, 1876年9月-1962年2月)の指揮で、
オーストリア帝国ボヘミア出身の作曲家
グスタフ・マーラー
(Gustav Mahler, 1860年7月-1911年5月)の
歌曲集《亡き子を偲ぶ歌》と、交響曲第4番を聴きました。
歌曲集は、
イギリス生まれのコントラルト歌手
キャスリーン・フェリアー
(Kathleen Ferrier, 1912年4月-53年10月)の独唱、
交響曲は、
オーストリアのソプラノ歌手
デシ・ハルバン
(Desi Halban, 1912年4月-96年2月)の独唱です。
歌曲集はワルター73歳の時(1949年10月)、
交響曲は68歳の時(1945年5月)の録音です。
グスタフ・マーラー(1860-1911)
①歌曲集《亡き子を偲ぶ歌》
キャスリーン・フェリアー(コントラルト)
ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
ブルーノ・ワルター(指揮)
録音:1949年10月4日、キングスウェイ・ホール、ロンドン
②交響曲第4番ト長調
デシ・ハルバン(ソプラノ)
ニューヨーク・フィルハーモニック交響楽団
ブルーノ・ワルター(指揮)
録音:1945年5月10日、カーネギー・ホール、ニューヨーク
【Naxos 8.110876】2003年7月発売
①の《亡き子を偲ぶ歌》は、
マーラー44歳の時(1905年1月)に初演されました。
②の交響曲第4番ト長調は、
マーラー41歳の時(1901年11月)に初演されました。
***
インバルの鮮明な録音のすぐ後に聴いて、
さすがに聴き劣りがしたので、
しばらく放っておいてから改めて聴き直してみました。
①の《亡き子を偲ぶ歌》は、
これまでほとんど聴き込んで来なかったので、
他と比べてどうなのかは良くわからないのですが、
フェリアーの声が、
実演で聴いたことのないレベルでよく響いて、
うっとり聴き惚れる、それだけで得した気分になれる録音でした。
もう少しほかの演奏も聴いてから、
改めて戻って来ようと思います。
②の交響曲第4番は、
改めて聴き直してみても、
やはり音質が今一つ。
それなりに生々しくは録れているのですが、
その分耳ざわりでうるさく感じられてしまいます。
演奏そのものは、ワルターの棒のもと、
説得力のある解釈が展開されていると思うのですが、
ハルバンの独唱はフェリアーの名唱に比ぶべくもない、
平凡な出来だと思います。
仮に鮮明な録音で残っていたとしても、
1949年のニューヨーク・フィルとの第5番よりは、
数等落ちる演奏だと感じました。
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