2017年12月11日月曜日

名古屋市美術館の「ランス美術館展」

去る12月3日(日)、
名古屋市中区栄にある名古屋市美術館まで、

「ランス美術館展」

を観に行って来ました。

「会期:平成29年10月7日(土)
       ~12月3日(日)
 会場:名古屋市美術館
 主催:名古屋市美術館、中日新聞社」

全国7箇所で展示され、
名古屋はそのうち最後の会場となっていました。

 ①熊本県立美術館(28年7月~9月)
 ②静岡市美術館(28年9月~10月)
 ③福井県立美術館(28年11月~12月)
 ④公益財団法人 ひろしま美術館(29年2月~3月)
 ⑤東郷青児記念 損保ジャパン日本興亜美術館(29年4月~6月)
 ⑥山口県立美術館(29年7月~8月)

ランス美術館について図録のごあいさつによると、

「フランス北東部のシャンパーニュ地方に位置する
 ランス市は、歴代のフランス国王が戴冠式を行ってきた
 大聖堂を擁する歴史ある古都です。

 その中心街に建つランス美術館
 フランス革命期の18世紀末に起源を持ち、
 中世美術から現代美術まで幅広い所蔵品を有する
 フランス絵画の宝庫として世界的に知られています。

 ランス市では1790年代初頭からコレクションが始まり、
 市庁舎のなかで定期的に公開されてきました。

 そして今から1世紀前の1913年10月
 中世のサン=ドニ修道院の遺稿を改築した
 新美術館として開館し、その由緒ある佇まいは
 珠玉のコレクションとともにフランスの人々に愛されています。」

とありました。(※改行はブログ編者による)
全体の構成は、

 1. 国王たちの時代
 2. 近代の幕開けを告げる革命の中から
 3. モデルニテをめぐって
 4. フジタ、ランスの特別コレクション

という4章構成で、
ランス美術館所蔵の60余点の作品が展示されていました。


  ***

一つの美術館の所蔵品だけで構成されているので、
全体としては雑然とした印象が残りました。

個人的には、
印象画が好きなので、
次の5点の風景画に感銘を受けました。


2. 近代の幕開けを告げる革命の中から

22
カミーユ・コロー
(Camille Corot、1796年7月-1875年2月)
「川辺の木陰で読む女」
 1865~70年。油彩、カンヴァス。

29
ウジェーヌ・ブーダン
(Eugène Boudin, 1824年7月-1898年8月)
「ダンケルク周辺の農家の一角」
 1889年。油彩、カンヴァス。

コローもブーダンも印象派に入る前段階で、
絵を観始めたころはそれほど良いとは思わなかったのですが、

最近は写実的な中にどこか鄙びた印象があって、
観るたびに惹きつけられることが多いです。


3. モデルニテをめぐって

31
アルフレッド・シスレー
(Alfred Sisley, 1839年10月-1899年1月)
「カーディフの停泊地」
 1897年。油彩、カンヴァス。

33
ジャン=フランソワ・ラファエリ
(Jean-François Raffaëlli, 1850年4月-1924年2月)
「シャンゼリゼ」
 1902年。油彩、カンヴァス。

39
ルイ・パヴィオ
(Louis Paviot, 1872-1943)
「トルニテ広場」
 1900年。油彩、カンヴァス。


シスレーは個人的に大好きな画家なので、
何でも観られるだけで嬉しいのですが、
この31は、彼ならではの雰囲気のある良品でした。

ラファエリとパヴィオは、
ほかの作品を全然知らないのですが、
33と39については近くに置いて飾りたい、
素敵な作品だと思いました。

ただこの3点、
図録では実物の魅力が
1、2割しか伝わっていません。

実物でみるととても良い絵でした。



にほんブログ村 美術ブログ 美術館・アートミュージアムへ

0 件のコメント:

コメントを投稿