名古屋市中区栄にある名古屋市美術館まで、
「ランス美術館展」
を観に行って来ました。
「会期:平成29年10月7日(土)
~12月3日(日)
会場:名古屋市美術館
主催:名古屋市美術館、中日新聞社」
全国7箇所で展示され、
名古屋はそのうち最後の会場となっていました。
①熊本県立美術館(28年7月~9月)
②静岡市美術館(28年9月~10月)
③福井県立美術館(28年11月~12月)
④公益財団法人 ひろしま美術館(29年2月~3月)
⑤東郷青児記念 損保ジャパン日本興亜美術館(29年4月~6月)
⑥山口県立美術館(29年7月~8月)
ランス美術館について図録のごあいさつによると、
「フランス北東部のシャンパーニュ地方に位置する
ランス市は、歴代のフランス国王が戴冠式を行ってきた
大聖堂を擁する歴史ある古都です。
その中心街に建つランス美術館は
フランス革命期の18世紀末に起源を持ち、
中世美術から現代美術まで幅広い所蔵品を有する
フランス絵画の宝庫として世界的に知られています。
ランス市では1790年代初頭からコレクションが始まり、
市庁舎のなかで定期的に公開されてきました。
そして今から1世紀前の1913年10月、
中世のサン=ドニ修道院の遺稿を改築した
新美術館として開館し、その由緒ある佇まいは
珠玉のコレクションとともにフランスの人々に愛されています。」
とありました。(※改行はブログ編者による)
全体の構成は、
1. 国王たちの時代
2. 近代の幕開けを告げる革命の中から
3. モデルニテをめぐって
4. フジタ、ランスの特別コレクション
という4章構成で、
ランス美術館所蔵の60余点の作品が展示されていました。
***
一つの美術館の所蔵品だけで構成されているので、
全体としては雑然とした印象が残りました。
個人的には、
印象画が好きなので、
次の5点の風景画に感銘を受けました。
2. 近代の幕開けを告げる革命の中から
22
カミーユ・コロー
(Camille Corot、1796年7月-1875年2月)
「川辺の木陰で読む女」
1865~70年。油彩、カンヴァス。
29
ウジェーヌ・ブーダン
(Eugène Boudin, 1824年7月-1898年8月)
「ダンケルク周辺の農家の一角」
1889年。油彩、カンヴァス。
コローもブーダンも印象派に入る前段階で、
絵を観始めたころはそれほど良いとは思わなかったのですが、
最近は写実的な中にどこか鄙びた印象があって、
観るたびに惹きつけられることが多いです。
3. モデルニテをめぐって
31
アルフレッド・シスレー
(Alfred Sisley, 1839年10月-1899年1月)
「カーディフの停泊地」
1897年。油彩、カンヴァス。
33
ジャン=フランソワ・ラファエリ
(Jean-François Raffaëlli, 1850年4月-1924年2月)
「シャンゼリゼ」
1902年。油彩、カンヴァス。
39
ルイ・パヴィオ
(Louis Paviot, 1872-1943)
「トルニテ広場」
1900年。油彩、カンヴァス。
シスレーは個人的に大好きな画家なので、
何でも観られるだけで嬉しいのですが、
この31は、彼ならではの雰囲気のある良品でした。
ラファエリとパヴィオは、
ほかの作品を全然知らないのですが、
33と39については近くに置いて飾りたい、
素敵な作品だと思いました。
ただこの3点、
図録では実物の魅力が
1、2割しか伝わっていません。
実物でみるととても良い絵でした。
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