2017年12月18日月曜日

NAXOSのモーツァルト:クラリネット協奏曲&ファゴット協奏曲(1989年録音)

NAXOSの旧録音を
AVEXから廉価で再販しているシリーズから、


オーストリア生まれのクラリネット奏者
エルンスト・オッテンザマー
(Ernst Ottensamer、1955-2017)の独奏、

チェコ生まれのファゴット奏者
シュテファン・トゥルノフスキー
(Stepan Turnovsky, 1959- )の独奏、

オーストリアの指揮者
ヨハネス・ヴィルトナー
(Johannes Wildner, 1956年 - )の指揮する
ウィーン・モーツァルト・アカデミーの伴奏で、


オーストリアの作曲家
ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト
(Wolfgang Amadeus Mozart, 1756年1月-1791年12月)の
クラリネット協奏曲ファゴット協奏曲を聴きました。


モーツァルト
①クラリネット協奏曲 イ長調 K.622
②ファゴット協奏曲 変ロ長調 K.191(186e)

 ①エルンスト・オッテンザマー(クラリネット)
 ②シュテファン・トゥルノフスキー(ファゴット)
 ヨハネス・ヴィルトナー(指揮)
 ウィーン・モーツァルト・アカデミー
 録音:1989年10月1-15日、ハンブルク、ハイドン・ホール
【AVCL-25667】2007年12月発売


 クラリネット独奏のオッテンザマーは、
 1978年にウィーン・フィルのメンバーとなり、
 1983年から首席クラリネット奏者を務めました。

 ファゴット独奏のトゥルノフスキーは、
 1978年からウィーン・フィルのメンバーとなり、
 1985年から首席ファゴット奏者を務めました。

 伴奏のウィーン・モーツァルト・アカデミーは、
 ウィーン・フィルとウィーン交響楽団の
 メンバーからなる室内オーケストラですが、

 NAXOSで録音されたCD1枚のほかは
 録音が見当たらないので、この録音のために
 臨時編成されたンサンブルかもしれません(未確認)。


  ***

NAXOSのモーツァルトはどうだろうと、
クラリネット協奏曲とファゴット協奏曲を収めた1枚を買ってみたところ、

曲の魅力が率直に伝わる好演だったので、調べてみると、
ウィーン・フィルの首席奏者による録音であることを知りました。

だから絶対に良いとも言い切れないはずですが、
どちらも安心して身を任せられる名演に仕上がっていると思います。

とくにファゴット協奏曲は、
クラリネットのに比べると平凡な印象で、
これまで良い曲だと思ったことがなかったのですが、
初めて感動のうちに聴き通すことが出来たので、
私の中で画期的な録音となりました。

クラリネット協奏曲のほうは
名演がひしめいているので、
これだけが良いとは言えないでしょうが、
個人的にはこれくらい聴けたら十分な演奏でした。

 ウィーン・フィルのメンバーによる
 モーツァルトの木管協奏曲集は、
 ベームの指揮による録音が有名ですが、
 オケの伴奏が分厚すぎて、
 独奏に聴き取りにくいところがあるので、
 こちらのほうがはるかに良い録音だと思いました。


  ***

NAXOSで発売されたもとのCDには、
オーボエ協奏曲も併録されているので、

そちらも聴いてみたくなり、
中古で購入してみました。


モーツァルト
①ファゴット協奏曲 変ロ長調 K.191(186e)
オーボエ協奏曲 ハ長調 K.314
③クラリネット協奏曲 イ長調 K.622

 ①シュテファン・トゥルノフスキー(ファゴット)
 ②マーティン・ガブリエル(オーボエ)
 ③エルンスト・オッテンザマー(クラリネット)

ヨハネス・ヴィルトナー(指揮)
ウィーン・モーツァルト・アカデミー
録音:1989年10月1-15日、ハンブルク、ハイドン・ホール
【NAXOS 8.550345】1993年1月発売

オーボエ独奏の
マーティン・ガブリエル
(Martin Gabriel, 1956- )は、
他の二人と同じく、
1978年にウィーン・フィルのメンバーとなり、
1987年から首席オーボエ奏者を務めた人物です。

こちらもやはり、表面的に美しくも、
あまり心に残らない演奏を聴くことが多いのですが、

素朴で味わい深く、耳に残る音色で、
純粋にこの協奏曲を楽しむことができました。


  ***

音質については、
独奏楽器はどちらもはっきり聴き取れるのですが、

オケの伴奏部分は、
ナクソスのほうがあらっぽく大まかな印象で、
多少聴き取りにくく、

エイベックスのほうが、
洗練されて明晰な音になっているので、
どちらかといえば、エイベックスのほうがお薦めです。


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