2018年2月12日月曜日

コンヴィチュニー&ゲヴァントハウス管のベートーヴェン:交響曲第3番《英雄》(1959年録音)

朝比奈隆&大阪フィルの
ベートーヴェンに合わせて、

チェコのモラヴィア生まれの指揮者
フランツ・コンヴィチュニー
(Franz Konwitschny,1901年8月14日-62年7月28日)が、
59・60歳の時(1959年6月~61年8月)に

ドイツのオーケストラ
ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団
(Gewandhausorchester Leipzig)と録音した

ドイツの作曲家
ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン
(Ludwig van Beethoven, 1770年12月-1827年3月)
交響曲全集を聴いていきます。

今回は第3番《英雄》を収めた1枚です。


ベートーヴェン:交響曲全集~
Disc2
① 交響曲第3番変ホ長調 Op.55『英雄』
②《レオノーレ》序曲第1番 Op.138
③《レオノーレ》序曲第2番 Op.72a

フランツ・コンヴィチュニー(指揮)
ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団

録音:1960年3月1-15日(①)、1959-61年(②③)
【Berlin Classics 0300926BC】2017年5月発売
 ※録音月日の情報は、CD付属の解説文を参照しました。
  交響曲については全9曲明記されていますが、
  序曲は一部をのぞいて月日の情報は明らかにされていません。


交響曲第3番は、
ベートーヴェン34歳の時(1805年4月)に
公開初演されました。


少し速めのテンポで、
全体の見通しよく一気に駆け抜けた演奏。

《英雄》は大曲ゆえか、
聴いていて全体の構成がよくわからなくなることも多いのですが、

スッキリとした見通しの良い解釈で聴かせてくれるので、
全体が程良いバランスに整理されていて、

集中を切らさずに、
最後まで聴き通すことができました。

個人的には、
崩れるギリギリの所までテンポを落として、
その先にある何かを示そうとした
朝比奈のスケールの大きな演奏のほうにこそ、
より大きな魅力を感じるのも確かですが、

取っつきやすさ、
わかりやすさで選ぶなら、
コンヴィチュニーのほうが、
朝比奈より上だと思いました。


コンヴィチュニー&ゲヴァントハウス管の響きは、
マズア&ゲヴァントハウス管のそれを多少渋めにしているものの、

マズアのときに聴きなじんでいた
明るく清新な軽めのオケの響きと、
本質的にはそれほど変わらないように感じました。

朝比奈隆&大阪フィルのほうが、
はるかに無骨で豪快な演奏を繰り広げていたのは、
意外な印象でした。



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