2011年9月14日水曜日
ルービンシュタインのベートーヴェン:ピアノ協奏曲第5番「皇帝」
ベートーヴェン
ピアノ協奏曲 第5番 変ホ長調 Op.73「皇帝」
ピアノ・ソナタ 第18番 変ホ長調 Op.31-3
アルトゥール・ルービンシュタイン(ピアノ)
ダニエル・バレンボイム(指揮)
ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団
録音:1975年3月10&11日、ロンドン、キングスウェイ・ホール(皇帝)、
1976年4月21~23日、ロンドン、EMIスタジオ(Op.31-3)
【BVCC-37220】
「皇帝」は好きな曲です。
少し気分の沈みがちなときに、
曲の出だしから明るい気分にひっぱっていってくれる、
ベートーヴェンの中でも好きな曲です。
一番はじめに聴いたのがこの演奏だったので、
その時は、どれくらい良いのか悪いのか判断できなかったのですが、
いろいろな演奏を聴いた上で、
昨年このCDを買い直して、聴き直してみたところ、
記憶していたのよりずっと素晴らしい演奏で、
感動を新たにしました。
録音の加減によるのかもしれませんが、
とくにバレンボイムさんがふるオケの響きが有機的で、
耳に心地良く、心にひしひしと伝わるものがあります。
全体の引き締め役は、ルービンシュタインさんだったのかもしれませんが、
オケの立派さでも、めったに聴けないレベルです。
ルービンシュタインさんのピアノも、
心持ちゆっくり目のテンポで、雄々しく語りかけるように進めていく所が
この曲にふさわしく、こうでなくては!と思わせられます。
いろいろ聴いてきて、確かに、
これ以上の「皇帝」はなかなかないと思います。
これだけすばらしいので、
ぜひ第1~4番も聴いてみたいのですが、
不思議とほとんど発売されません。
機会があれば、ぜひ聴いてみたいです。
このCDでは後半に
ピアノ・ソナタ第18番が収録されています。
もの凄い名曲、だとは思いませんが、
肩の力を抜いて楽しく聴ける演奏です。
ルービンシュタインさんは、
ショパンのCDをたくさん持っていますが、
どちらかといえばベートーヴェンのほうが、
私にはしっくり来るところが多いようです。
内面的にひしひしと訴えかけてくるタイプではありませんが、
少なくともCDでは過度に演奏効果をねらったところはなく、
安心して聴くことのできるピアニストです。
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