秋の夜長に、
今井美樹さんのライブCDを聴いていました。
もともと、すばらしい歌唱力をそなえた方ですが、
2000年をこえた辺りから、特に磨きがかかって来たように感じられます。
殊にライブの魅力は絶大で、
独特の透明な歌声はそのままに、
暖かな色調で、聴く者を大きく包みこむ、懐の深さを持つようになって来たように思います。
以前の歌声には、
もっと心の痛みをじかに訴えかける、
心の苦しみを感じさせるところがあって、
繰り返し聴くのは若干、敬遠したくなるところがあったのですが、
最近の歌声は、
よりのびやかな心地よさを身につけて来たようで、
彼女のライブCDのいくつかは、私の愛聴盤になっております。
今井美樹
『One Night at the Chapel - Special Collection -』
1) AQUA (作詞:今井美樹/作曲:布袋寅泰)
2) Boogie-Woogie Lonesome High-Heel (作詞:戸沢暢美/作曲:上田知華)
3) amour au chocolat (作詞:今井美樹/作曲:布袋寅泰)
4) 泣きたかった (作詞:今井美樹/作曲:柿原朱美)
5) PRIDE (作詞・作曲:布袋寅泰)
6) 猫の唄 (作詞・作曲:布袋寅泰)
7) 明るくなるまで (作詞:戸沢暢美/作曲:佐藤博)
8) あこがれのままで (作詞:岩里祐穂/作曲:上田知華)
9) 潮騒 (作詞・作曲:布袋寅泰)
10) Goodbye Yesterday (作詞・作曲:布袋寅泰)
11) 瞳がほほえむから (作詞:岩里祐穂/作曲:上田知華)
12) 海辺にて (作詞:岩里祐穂/作曲:上田知華)
13) 新しい街で (作詞:岩里祐穂/作曲:KAN)
14) Pray (作詞:岩里祐穂/作曲:柿原朱美)
Recorded at Gloria Chapel, Tokyo
August, 2001
【TOCT-24890】
聴く人によってそれぞれ、
感動する楽曲は異なるでしょうが、
私には後半9曲目、「潮騒」からが絶品です。
9) 潮騒 (作詞・作曲:布袋寅泰)
10) Goodbye Yesterday (作詞・作曲:布袋寅泰)
11) 瞳がほほえむから (作詞:岩里祐穂/作曲:上田知華)
12) 海辺にて (作詞:岩里祐穂/作曲:上田知華)
13) 新しい街で (作詞:岩里祐穂/作曲:KAN)
14) Pray (作詞:岩里祐穂/作曲:柿原朱美)
布袋寅泰さんといえば
「PRIDE」なのかもしれませんが、
詩に共感できないので、
私には今ひとつです。
同じタイプなら「Goodbye Yesterday」の方が好きです。
文句なしに凄いのは「潮騒」で、
ピアノのみのシンプルな伴奏にのせて、
別世界にもっていかれます。
歌唱のテクニックも、
感情表現のバランスも、ピアノの伴奏も、
完璧この上ない「潮騒」はめったに聴けない、
奇跡的なレベルに達していると思います。
岩里祐穂さんと上田知華さんのコンビによる
「瞳がほほえむから」「海辺にて」の2曲も、
完成度の高い楽曲の名唱です。
最後の「Pray」は、
これもピアノ伴奏のみのスタイルで、
彼女の深く透き通った歌声をじか楽しむことができます。
若いころの録音と比べると、
わずかずつだけれども明らかな深化がみられ、
地道な努力の跡が聴かれて嬉しいです。
ピアノ伴奏だけで、
これだけの感銘を与えてくれる歌手が
現在どれくらいいるのか。
私はあまり知りません。
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