モーツァルト(1756年1月生 1791年12月没)の
ピアノ協奏曲全集、3枚目を聴きました。
モーツァルト
ピアノ協奏曲 第8番 ハ長調 K.246「リュッツオウ」
ピアノ協奏曲 第9番 変ホ長調 K.271「ジュノム」
2台のピアノのための協奏曲 第10番 変ホ長調 K.365(316a)
マレイ・ペライア(ピアノ、指揮)
ラドゥ・ルプー(第10番 ピアノ)
イギリス室内管弦楽団
録音:〔第8番〕1979年4月1日、ヘンリー ウッド・ホール、ロンドン。〔第9番〕1976年9月20日、EMIスタジオ、ロンドン。〔第10番〕1988年6月23日、スネイプ モルティングス・コンサートホール、オールドバラ。
【SONY MUSIC/8 86919 141122】CD3
K.246のピアノ協奏曲は、
モーツァルトが20歳のときに(1776年4月)、
父レオポルドの弟子
アントーニア・リュッツオウ伯爵夫人のために作曲されたことから、
「リュッツオウ」協奏曲とも呼ばれています。
K.271の協奏曲は、
21歳のとき(1777年1月)に作曲され、
この曲を注文した
フランスの女性ピアニスト、
ヴィクトワール・ジュナミにちなんで、
「ジュノム」協奏曲とも呼ばれています。
K.365の協奏曲は、
23歳のとき(1779年初め)に作曲された
2台のピアノのための協奏曲で、
姉ネルソンと協演するために作曲されたと推測されています。
一聴して、2枚めよりも
さらに曲の内容が深まっていることがわかるのは、
順番に聴いていくメリットでしょう。
「リュッツオウ」の方は、どちらかと言えば、
まだ前作2曲(K.238&242)の範疇を出ていない感じもあるのですが、
とくに「ジュノム」の独創性は明らかで、
初期のピアノ協奏曲の中で、
独立して演奏されることが多いのも肯けます。
2楽章でみせる絶望感と、
1・3楽章でみせる明るく飛翔する魂の対比が見事です。
K.365 の協奏曲も、
緩徐楽章の天国的な美しさは、
前の2台のための協奏曲(K.242)には聴かれなかったもので、
繰り返し聴くに値する名曲だと思いました。
K.365はこれまでほとんど聴く機会がなかったので、
今回の一番の収穫でした。
この夏は、ずっとこれを聴いていましたので、
そろそろ次へと進みましょうか。
※作品の基本情報については、
ピティナ・ピアノ曲事典「モーツァルト」
【http://www.piano.or.jp/enc/composers/index/73】
を参照しました。
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