十代目柳屋小三治(1939.12 - )の落語CD、
いつの間にか15枚目となりました。
小三治49歳と50歳の時(1989.10/1990.5)の口演です。
落語名人会39
柳家小三治15
1.「提灯屋(ちょうちんや)」
録音:1989年10月31日、
鈴本演芸場、第18回柳家小三治独演会
2.「かんしゃく」
録音:1990年5月31日、
鈴本演芸場、第20回柳家小三治独演会
〔お囃子〕植田ひさ/小口けい
【SRCL-3581】
「提灯屋(ちょうちんや)」も、
「かんしゃく」も、このCDで初めて聴きました。
どちらも、あらすじすら知らなかったので、
しばらくは笑いどころがわからなくてあたふたしておりました。
何度か聴いているうちに、
ようやく耳が慣れて、噺の流れも頭に入り、
笑いのツボがつかめてきた所です。
ですから、全然
正当な評価にはならないと思いますが、
とりあえず最初の感想を記しておきます。
「提灯屋(ちょうちんや)」は、
師匠の五代目柳家小さんのネタの中で、
小三治さんがたまらなく好きになって、
やりはじめた演目だそうです。
(京須偕充氏のCD解説参照)
文字が読めずに一騒動し、
家紋について謎かけするという
今ではまず起こりえない場面設定で、
話自体、現代では
すでにピンと来ないところがあって、
初めはあまり楽しめませんでした。
噺の流れが飲み込めて来て、
前半と後半のコントラストを楽しめるようになって来ると、
細かいことは置いておいて、
昔風の滑稽なお噺として楽しめばいいじゃないかと、
思えるようになって来ました。
「かんしゃく」は、
喜劇作家 益田太郎冠者
(1875 - 1953/三井物産の創始者 益田孝の次男)による新作落語です。
八代目桂文楽の得意なネタで、
それを小三治さんが好きになって、
やりはじめたそうです。
(京須偕充氏のCD解説参照)
わかりやすいお噺で、
小三治さんの迫真の演技もあって、
相当な好演だと思うのですが、
小三治さんの癇癪が
真に迫りすぎていているのか、
怒る場面でこちらもドキッとして、
あまり楽しむことが出来ませんでした。
録音の加減かもしれませんが、
もう少し、怒っているフリをするような、
遊びを感じさせる雰囲気が伝わると良かったと思います。
どちらも近々、
小さんと文楽にさかのぼって、
聴いてみようと思います。
※柳家小三治
「提灯屋」89-10/31◯
「かんしゃく」90-5/31◯
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