リヒャルト・ワーグナー
(Richard Wagner 1813.5-1883.2)が
26年かけて(35歳-61歳 1848年-1874年)作曲した
楽劇《ニーベルングの指輪》を、
ポーランド出身の指揮者
マレク・ヤノフスキ(Marek Janowski 1939.2- )が
41歳のときから4年(1980-1983)かけて、
ドイツのオーケストラ
シュターツカペレ・ドレスデン(Staatskapelle Dresden)
とともに録音したCDを、2枚組のハイライト版で聴きました(1,200円)。
ワーグナー: 楽劇《ニーベルングの指環》(ハイライト)
序夜《ラインの黄金》全4幕
前奏曲/第1幕より3曲/第4幕より4曲
【ヴォークリンデ】ルチア・ポップ(ソプラノ)
【ヴェルグンデ】ウタ・プリーヴ(メゾソプラノ)
【フロースヒルデ】ハンナ・シュヴァルツ(アルト)
【アルベリヒ】ジークムント・ニムスゲゲルン(バスバリトン)
【ドンナー】カール=ハインツ・シュトリチェク(バス)
【フロー】エーバーハルト・ビュヒナー(テノール)
【ヴォータン】テオ・アダム(バスバリトン)
【フリッカ】イヴォンヌ・ミントン(メゾソプラノ)
【ローゲ】ペーター・シュライアー(テノール)
※録音:1980年12月8-11日
第1日《ワルキューレ》全3幕
第1幕より3曲/第2幕より1曲/第3幕より3曲
【ジークムント】ジークフリート・イウエルザレム(テノール)
【ジークリンデ】ジェシー・ノーマン(ソプラノ)
【ブリュンヒルデ】ジャニーヌ・アルトマイヤー(ソプラノ)
【ゲルヒルデ】エヴァ=マリア・ブンドシュー(ソプラノ)
【オルトリンデ】シェリル・ステューダー(ソプラノ)
【ヴァルトラウテ】オルトルン・ヴェンケル(アルト)
【シュヴェルトライテ】Anne Gjevang(アルト)
【ヘルムヴィーゲ】ルース・ファルコン(ソプラノ)
【ジークルーネ】クリステル・ボルシェル(メゾソプラノ)
【グリムゲルデ】キャスリーン・クールマン(アルト)
【ロスヴァイセ】ウタ・プリーヴ(メゾソプラノ)
【ヴォータン】テオ・アダム(バスバリトン)
※録音:1981年8月22-29日
第2日《ジークフリート》全3幕
第1幕より2曲/第2幕より2曲/第3幕より3曲
【ジークフリート】ルネ・コロ(テノール)
【ミーメ】ペーター・シュライアー(テノール)
【さすらい人】テオ・アダム(バスバリトン)
【エルダ】オルトルン・ヴェンケル(アルト)
【ブリュンヒルデ】ジャニーヌ・アルトマイヤー(ソプラノ)
※録音:1982年2・3月
第3日《神々の黄昏》序幕つき3幕
序幕より1曲/第1幕より2曲/第3幕より6曲
【ジークフリート】ルネ・コロ(テノール)
【グンター】ハンス・ギュンター・ネッカー(バリトン)
【グートルーネ】ノーマ・シャープ(ソプラノ)
【ハーゲン】マッティ・サルミネン(バス)
【ブリュンヒルデ】ジャニーヌ・アルトマイヤー(ソプラノ)
※録音:1983年1・3・4月
マレク・ヤノフスキ(指揮)
シュターツカペレ・ドレスデン
※録音場所:ドレスデン、ルカ教会
【Eurodisc88765420932】
ワーグナーの『指輪』は興味こそあれ、
CD14枚組みともなると相当高価なので、
もしつまらなかったらどうしようと二の足を踏んでおりました。
ドイツ語で朗々と歌われるワーグナーを、
何としてでも聴きたいと思うこともなく、
これまで生きて来たのですが、
今年はワーグナー生誕200年だそうで、
前から気になっていたヤノフスキの《指輪》が、
装いを新たに2枚組みの抜粋で発売されていることを知り、
購入して聴いてみることにしました。
どちらかと言えば、
重厚に過ぎるワーグナーの世界は苦手な方だったのですが、
このCDでは、
ワーグナー特有の重厚さが影を潜め、
むしろ軽めのさわやかな明るい響きで、
美しいハーモニーのうつろいを、
存分に楽しむことができました。
音響が耳にとても心地よいので、
知らず知らずのうちに、先へ先へと進んでいて、
2度、3度とくり返し聴くことになりました。
恐らくそれまでの伝統的な演奏法とは
ずいぶん違っていたのではないかと思いますが、
どこも無味乾燥な感じはなく、楽譜に忠実に、
しかし音楽的に充実した演奏がくり広げられている、と感じました。
ショルティはもとより、
クナッパーツブッシュも、
フルトヴェングラーもまだ聴いていない身なので、
将来、認識を改める可能性もありますが、
まっさらな状態での感想も、
それなりに価値のあることと思い、
ここに記しておきます。
《ラインの黄金》は、
悠久の彼方から何かが生まれて来る感覚が楽しく、
《ワルキューレ》は、
ハラハラドキドキかっこいい!と思いました。
《ジークフリート》は、
間延びしやすそうな感じもありましたが、
聴きなれた《ジークフリート牧歌》のモチーフが
よいアクセントになっていました。
《神々の黄昏》は、終結部へと向かって、
否が応にも感動させられる音楽で、
ワーグナーもいいもんだな、
と思った次第です。
あと一点、
春の花粉で憂鬱になりがちな日々の気晴らしに、
ワーグナーの音楽は、かなり効果があったことも嬉しい発見でした。
これに乗じてワーグナーを制覇!
と言えるほど、経済的な余裕はないでしょうが、
《指輪》については今年のうちに色々聴いておきたいと思っています。
※Wikipediaの「リヒャルト・ワーグナー」
「ニーベルングの指輪」
「マレク・ヤノフスキ」の項目を参照。
0 件のコメント:
コメントを投稿