チュニジア出身のピアニスト
ジャン=マルク・ルイサダ(1958.6-)が
32歳の時(1990年)に録音した
ポーランドの作曲家
フレデリック・ショパン(1810.3-1839.10)の
ワルツ集を聴きました。
フレデリック・ショパン(1810-1849)
17のワルツ
1)《華麗なる大円舞曲》変ホ長調 作品18
2)《華麗なる円舞曲》変イ長調 作品34の1
3)《華麗なる円舞曲》 イ短調 作品34の2
4)《華麗なる円舞曲》 ヘ長調 作品34の3
5) ワルツ 変イ長調 作品42
6)《子犬のワルツ》変ニ長調 作品64の1
7) ワルツ 嬰ハ短調 作品64の2
8) ワルツ 変イ長調 作品64の3
9)《別れのワルツ》変イ長調 作品69の1【遺作】
10) ワルツ ロ短調 作品69の2【遺作】
11) ワルツ 変ト長調 作品70の1【遺作】
12) ワルツ ヘ短調 作品70の2【遺作】
13) ワルツ 変ニ長調 作品70の3【遺作】
14) ワルツ ホ短調 【遺作】
***
15) ワルツ 変イ長調【遺作】
16) ワルツ ホ長調 【遺作】
17) ワルツ 変ホ長調【遺作】
ジャン=マルク・ルイサダ(ピアノ)
録音:1990年6月、ハンブルク
【POCG-50073】
ショパンのワルツ集は、
偶然なのでしょうが、
1番から14番まで一連の曲を聴くようで、
通して聴くことが多いです。
ルイサダのCDは、
発売当時に手に入れて繰り返し聴きました。
しばらく遠ざかっていたので、
正月に聴き直してみました。
以前に聴いていた時は、
あまりに個性的な解釈に落ちつかない感じがして、
繰り返し聴いた割には、それほど好きになれなかったのですが、
今回はだいぶ印象が変わりました。
やはりまだ若い印象もありますし、
ここまでテンポを揺らす必要はない、
とも思うのですが、
私も40を過ぎて許容範囲が広がったのか、
これくらいなら有りでしょう、と思えるようになりました。
実際これだけルバートかけまくりなのに、
全体としての品位を欠いていないのは、ルイサダの音楽性の勝利でしょう。
30代はじめの段階で、
練りに練った自分の解釈として、
このように表現せざるを得なかった気持ちは
よくわかりますし、
楽譜に忠実なだけの無味乾燥な演奏を聴くのなら、
これくらい個性的なほうが私は好きです。
マズルカも再録音で、
より普遍性のある優れた演奏に変わっていたので、
ワルツもそろそろ再録音されたら、
誰が聴いても納得せざるを得ない
究極の名演が生まれるのではないかと思いました。
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