2014年2月10日月曜日

柳家小三治20 落語名人会44 「子別れ(通し)」(1983.9)

10代目柳家小三治
(やなぎやこさんじ 昭和14年〔1939〕12月-)の
落語CD20枚目は、

「子別れ(こわかれ)通し〈上・中・下〉」を聴きました。


落語名人会44
柳家小三治20
「子別れ(こわかれ)通し〈上・中・下〉」

録音:1983年9月1日、本多劇場
本多寄席 柳家小三治独演会
【SRCL-3616~7】


このCDは、
小三治43歳の時(1983.9)に、
「子別れ(上・中・下)」を通しで初めて口演した際の記録です。


「子別れ(こわかれ)」は、

初代春風亭柳枝
(しゅんぷうていりゅうし 文化10年〔1813〕-慶応4年〔1868〕)
の創作落語で、人情噺の大ネタです。

上・中・下の三部にわかれていますが、
通しで演じられることは稀だそうです。


実際、噺を聴いてみると、
〈上〉と〈中下〉は確かに、
若干つながりに欠けるように感じました。

〈上〉はアクの強い滑稽噺で、
下品で不快なところもあるので、
ほどほどの笑いを引き出すのは難しく感じました。

〈中下〉は一連の人情噺として良くまとまっていて、
これだけなら、最後にホロリとさせられる良く出来たお噺だと思いました。


この口演、
さすがに多少荒削りなところもありますが、
小三治の「子別れ」として十分な個性を発揮した名演だと思います。
あとに大作を聴いた充実感が残りました。

まだ他の方のを聴いていないので、
他の「子別れ」も堪能してみたいです。


※WIkipediaの「柳家小三治」「子別れ」を参照。

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