音質向上した
「DECCA The Best 1200」のシリーズ(2013.5発売)からもう1枚、
ドイツの作曲家
カール・オルフ(1895.7-1982.3)の
世俗カンタータ《カルミナ・ブラーナ》を、
ハンガリー出身の指揮者
アンタル・ドラティ(1906.4-1988.11)の指揮する
イギリスのオーケストラ
ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団の演奏で聴きました。
ドラティ69歳の時(1976.2)の録音です。
カール・オルフ
世俗カンタータ《カルミナ・ブラーナ》
イーマ・バロウズ(ソプラノ)
ルイ・デヴォー(テノール)
ジョン・シャーリー=カーク(バリトン)
ブライトン・フェスティヴァル合唱団
サウスエンド少年聖歌隊
ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団
指揮:アンタル・ドラティ
録音:1976年2月2・3日、ロンドン、キングズウェイ・ホール
【UCCD-7291】
「カルミナ・ブラーナ」とは、
1803年にドイツ南部の修道院で発見され、
1847年に出版された11-13世紀頃の詩歌集のことです。
この詩歌集をもとに作曲され、
オルフ42歳の時(1937.7)に初演されたのが、
世俗カンタータ《カルミナ・ブラーナ》です。
小澤征爾が指揮する
ベルリン・フィルと晋友会合唱団による演奏を、
ライブ映像(1989.12)で観たのがこの曲との出会いでした。
最初と最後に演奏される印象的な
「おお、運命の女神よ」にはすぐに心奪われましたが、
その間に奏でられる音楽の数々は、
個性的に過ぎて今一つわからないまま終わっていました。
その後、
小林研一郎が指揮する
名古屋フィルと岡崎混声合唱団・岡崎高校コーラス部・多治見少年少女合唱団の実演(2007.6)を聴く機会もあり、少しずつ曲への理解を深めていました。
ここ暫くは疎遠になっていたのですが、
ドラティの「カルミナ・ブラーナ」は定評があったことを思い出し、
購入して聴いてみました。
録音と演奏ともにすばらしく、
これまで聴いてきた中では
最高の「カルミナ・ブラーナ」になりました。
ザックリした響きで刻まれる弦のリズムと、
しゃべりかけるような木管・金管をベースに、
しゃっきりとした合唱の質感が心地よく響く演奏で、
(はじめと終わりだけでなく)曲全体が、
心浮き立つ楽しい音楽のかたまりであることを
初めて認識できました。
ライブではこんなふうには聴こえないのかもしれませんが、
全体的な見通しもよく聴いていて、
曲の魅力を最大限に引き出した演奏であることは間違いないと思います。
よい買い物をしました。
※Wikipediaの「カール・オルフ」「カルミナ・ブラーナ」「アンタル・ドラティ」を参照。
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