十代目柳家小三治(やなぎやこさんじ 1939.12-)の落語、
「昭和の名人 古典落語名演集」3枚目は、
「芝浜」と「金明竹」を聴きました。
小三治38歳の時(1978年12・5月)の口演です。
29歳でに真打に昇進(1969年9月)し、
十代目柳家小三治を襲名してから9年目の成果です。
昭和の名人
古典落語名演集
十代目柳家小三治〈三〉
1) 芝浜(しばはま)
2) 金明竹(きんめいちく)
録音:1978年12月9日、安田生命ホール(1)、
1978年5月16日、安田生命ホール(2)。
【KICH-2523】
「芝浜」(しばはま)は、
「三遊亭圓朝が
『酔っ払い、芝浜、財布』からこしらえた
三代咄だという説がある」が、
「『圓朝全集』にも収録されておらず、不明」とされています。
(以上、布目英一氏のCD解説参照)
39歳を目前にひかえた小三治の「芝浜」です。
私がまだ落語を聴き始めたばかりの時期に、
このCDを聴いて感銘を受け、
落語にのめり込むきっかけになりました。
ほぼ20年後の「芝浜」もCD化されていますが【SRCL-3614】、
そちらは若干テンポがたどたどしい感じなのに対して、
このCDは、
早めのテンポで決めるべきところを決め、
先へ先へと聴かせる落語になっています。
感動的な名演だと思います。
「金明竹」(きんめいちく)は、
「前半は、狂言『骨皮』や
一八〇二(享和二)年刊『膝くり金』の『無心の断』
が原型といわれ」
「後半は、初代林屋正藏作『阿呆の口上』」とされています。
(以上、布目英一氏のCD解説参照)。
嫌味のない可笑しさで、
気疲れした時に聴くと、ホッと力が抜けて来ます。
咄家なら当然なのかもしれませんが、
この時期の小三治さんは、飛び切り上手い、です。
その分、深みはあと少しなのですが、
四十前の咄家の成果としては十分以上なのではないでしょうか。
※Wikipediaの「柳家小三治」を参照。
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