ドイツのピアニスト
ヴィルヘルム・ケンプ
(Wilhelm Kempff, 1895.11-1991.5)の独奏、
オランダ出身のドイツの指揮者
パウル・ファン・ケンペン
(1893.5-1955.12)の指揮する
ドイツのオーケストラ
ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
(Berliner Philharmoniker)の伴奏で、
ドイツの作曲家
ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン
(Ludwig van Beethoven, 1770.12-1827.3)の
ピアノ協奏曲第2番を聴きました。
ケンプ57歳の時(1953.5)に一気に録音された全集中の1枚です。
ヴィルヘルム・ケンプ名演集
CD4
ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン
ピアノ協奏曲第2番 変ロ長調 作品19
パウル・ヴァン・ケンペン(指揮)
ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
録音:1953年5月、ベルリン、イエス・キリスト教会
ピアノ・ソナタ第14番 嬰ハ短調 作品27-2《月光》
録音:1956年
【Membran 10CD Collection 233479】
ピアノ協奏曲第2番 変ロ長調 作品19 は、
ベートーヴェン24歳の時に初演(1795年3月)された作品です。
ピアノ・ソナタ第14番 嬰ハ短調 作品27-2《月光》は、
30歳の時(1801年)に作曲された作品です。
ちなみに交響曲第1番ハ長調作品21は
29歳の時(1800年4月)に初演
交響曲第2番ニ長調作品36は
32歳の時(1803年4月)に初演されています。
***
分厚くもやさしい響きのベルリン・フィルを従えて、
清楚で凛としたケンプのピアノがくっきりと浮かび上がる、
理想的な名演です。
これまで聴いてきた
アルゲリッチ&シノーポリや、
グルダ&シュタイン
よりも肩の力を抜いた自然な印象。
でもしっかりと、
ベートーヴェンの音楽そのものが主張してくる、
ケンプならではの妙技を楽しめました。
ケンペンの振るベルリン・フィルの音は、
フルトヴェングラーの時と比べて柔らかく穏やかな印象で、
強い個性は感じないのですが、
ケンプのピアノにはちょうど良い相性でした。
お薦めの名演奏です。
余白に収録されている《月光》ソナタは、
曲から一定の距離を保ちつつ、
曲の構造がよくわかるように演奏されていました。
こちらはもう一押し何か欲しいようにも感じますが、
ふつうに楽しめる模範的な演奏だと思います。
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