1951年にイタリアで結成された室内楽団
イ・ムジチ合奏団(I Musici)の演奏で、
ヴェネチア出身の作曲家
アントニオ・ヴィヴァルディ(Antonio Vivaldi, 1678.3-1741.7)の
ヴァイオリン協奏曲集《四季》を聴きました。
ヴィヴァルディ47歳の時(1725年)に出版された
《和声と創意への試み》作品8(全12曲)のうちの最初の4曲です。
スペインのヴァイオリニスト
フェリックス・アーヨ(Felix Ayo, 1933年7月- )の独奏による
2回目の録音(1959年4・5月)です。
ヴィヴァルディ
ヴァイオリン協奏曲集《和声と創意への試み》作品8より
①第1番ホ長調作品8-1《春》RV.269
②第2番ト短調作品8-2《夏》RV.315
③第3番ヘ長調作品8-3《秋》RV.293
④第4番ヘ短調作品8-4《冬》RV.297
⑤ヴァイオリン協奏曲ホ長調《恋人》RV.271
イ・ムジチ合奏団
フェリックス・アーヨ(独奏ヴァイオリン)
録音:1959年4・5月、ムジークフェラインザール、ウィーン(①-④)。1958年1月、ミラノ、イタリア(⑤)。
【PCD-428】
《四季》は
ヴィヴァルディ47歳の時(1725)に出版された
協奏曲集《和声と創意への試み》作品8(全12曲)の最初の4曲です。
《恋人》は50歳の時(1728)にまとめられた
協奏曲集《ラ・チェトラ》(全12曲)の第10曲目です。
《ラ・チェトラ》といえば、
49歳の時(1727)に出版された
協奏曲集《ラ・チェトラ》作品9(全12曲)が有名ですが、
《恋人》を収める《ラ・チェトラ》は、
作品9の《ラ・チェトラ》とは別の曲集でなので、
混乱しないように《ラ・チェトラⅡ》と呼ぶこともあるようです。
残念ながら、作品9の《ラ・チェトラ》とは違い、
《ラ・チェトラⅡ》全12曲をまとめた録音はほとんどないようです。
***
廉価盤なのに音がいいことに驚いた
キープ株式会社さんの復刻シリーズで、
イ・ムジチ合奏団(I Musici)の《四季》を聴いてみることにしました。
有名な録音ですが、
手元において聴いたことはありませんでした。
スペインのヴァイオリニスト
フェリックス・アーヨ(Felix Ayo, 1933年7月- )の独奏による
2回目の録音(1959年4・5月)です。
アーヨ25歳の時の録音で、この4年前(1955)に
1回目のモノラル録音が行われているようですが、
そちらは未聴です。
ちなみにイ・ムジチ合奏団は1951年に結成され、
翌52年3月31日にデビュー・コンサートが行われました。
***
このCD、
最初おっとりした感じの出だしで、
一時代前の演奏かなと思ったのですが、
アーヨの独奏が始まると、
明るく美しいヴァイオリンの音色にすぐ心を奪われました。
よく歌うヴァイオリンなのですが、
ありがちな表面的な歌ではなく、
心に深いところにズドンと響いて来て、
あれっ、こんなにいい曲だったのかと、
改めて《四季》の美しさに惚れなおしました。
アーヨ以降の独奏者で
イ・ムジチの《四季》聴いていた時には、
もっとさらさら流れていく美しいだけの演奏に聴こえていたので、
ヴィヴァルディを弾いて
ここまで音楽の中身を感じさせてくれるのは、
恐らくアーヨならではの才能なのだと思います。
そういえば本当に若いころ、
フェリックス・アーヨ独奏のバッハの無伴奏を、
カセットテープ盤で購入し、聴いて感動した記憶があります。
アーヨの昔の録音を探してみようと思います。
0 件のコメント:
コメントを投稿