(現在のポーランドのヴロツワフ)生まれの指揮者
オットー・クレンペラー
(Otto Klemperer, 1885.5-1973.7)の指揮する
イギリスのオーケストラ
フィルハーモニア管弦楽団の演奏で、
ドイツの作曲家
ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン
(1770.12-1827.3)の交響曲第5・6番を聴きました。
1960年のウィーン芸術週間ライブとして有名な全集で、
Membranの10枚組CD の ◯DISC5 に収録されています。
◯DISC5
ベートーヴェン
交響曲第5番ハ短調 作品67《運命》
(録音:1960年5月31日)
交響曲第6番ヘ長調 作品68《田園》
(録音:1960年6月2日)
フィルハーモニー管弦楽団
オットー・クレンペラー(指揮)
【Membran 10CD Collection /No.600135】2014年1月発売
第7番が今一つだったものの、
それ以外は充実した演奏を聴かせてくれている
1960年のライブによるベートーヴェンの交響曲、
《運命》と《田園》を収めた1枚を聴きました。
どちらも集中力の切れない好調時の演奏で、
《運命》《田園》ともによく出来た名曲であることを再確認できました。
それほどいい音で録れているわけではなく、
またフルトヴェングラーのように勢いに任せた演奏でもないのですが、
一度聴き始めると、
不思議とそのまま耳が吸いついて、
魅力的な音楽として最後まで聴き通せてしまう、
クレンペラーならではの名演になっていると思いました。
特に興味深かったのが《運命》で、
クレンペラーらしく、前のめりになってあせる要素がどこにもない
落ちついた演奏であるにも関わらず、
曲の魅力満載の充実した演奏になっています。
熱くならない《運命》が、
こんなにおもしろく聴こえることは恐らく稀なことでしょう。
録音は今ひとつですが、
これまで5枚聴いてきた中では一番興味深い演奏でした。
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