2018年1月28日日曜日

名古屋ボストン美術館の「ボストン美術館 浮世絵名品展 鈴木春信」

去る正月21日(日)に、
名古屋市中区の金山にある
名古屋ボストン美術館まで、

「ボストン美術館
 浮世絵名品展 鈴木春信」

を観に行ってきました。

全国4ヶ所で、
以下の日程で実施される予定で、
名古屋は2番目の会場でした。

 2017年9月6日(水)~10月23日(月)
 千葉市美術館
◯2017年11月3日(金)~18年1月21日(日)
 名古屋ボストン美術館
 2018年4月24日(火)~6月24日(日)
 あべのハルカス美術館
 2018年7月7日(土)~8月26日(日)
 福岡市博物館(予定)

 ※名古屋会場の主催は、
  名古屋ボストン美術館、ボストン美術館、日本経済新聞社、テレビ愛知
  とされていました。

図録のあいさつによると、

鈴木春信(すずきはるのぶ, 1725?-70)は、
 高度な多色摺の木版画、すなわち『錦絵(にしきえ)』
 創始期の第一人者として知られている浮世絵師です。」

「春信は、錦絵の誕生という重要な転換期に、
 天性の優れた色彩感覚を生かした優美な美人画で一世を風靡し、
 その後長く続いた浮世絵発展の礎を築いた絵師である」

「春信の作品は、後の時代の絵師に比べて1図あたりの
 残存数が極めて少なく、現存する作品の8割以上が
 海外に所在しているため、日本国内で作品を見る機会は大変限られています。」

「本展では、質・量ともに世界最高のコレクションを誇る
 ボストン美術館の所蔵品から、選りすぐりの作品150点を展観します。」

とありました(改行はブログ編者による)。


  ***

チラシなどに見える作品それ自体には、
実はそれほど惹かれなかったのですが、

歴史の教科書で名前こそ知れ、
実物をみることがほとんどなかった
「鈴木春信」の作品をまとめて観られる
良い機会だったので、

ぜひにと思い、
観に行って参りました。

初期の浮世絵の、保存状態の良いものを
たくさん観られる機会もめったにないことなので、
浮世絵についての目を肥やす
良い機会にもなりました。


実際に見てみると、
想像をこえる保存状態の良さで、

今まで見たことのないレベルの、
はっきりクッキリとした色彩の作品がずらりと並んでいて、
初期の浮世絵への印象が一新しました。

春信は、女性の描き方が独特で、
ある程度定型化されているものの、
よく見るとそれぞれの個性が描き分けられていて、
たくさん見ても、飽きることがありませんでした。

歌麿や写楽や北斎ほどの、
突き抜けた強い個性は感じなかったのですが、

新しい様式美の世界を、
誰にもわかりやすく、受け入れやすいかたちで提供された点、
鈴木春信の個性は明らかなのだと思います。

この展示で春信が、
浮世絵の歴史を語る上で欠かせない存在であることは、
よくわかりました。



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