名古屋市中区の金山にある
名古屋ボストン美術館まで、
「ボストン美術館
浮世絵名品展 鈴木春信」
を観に行ってきました。
全国4ヶ所で、
以下の日程で実施される予定で、
名古屋は2番目の会場でした。
2017年9月6日(水)~10月23日(月)
千葉市美術館
◯2017年11月3日(金)~18年1月21日(日)
名古屋ボストン美術館
2018年4月24日(火)~6月24日(日)
あべのハルカス美術館
2018年7月7日(土)~8月26日(日)
福岡市博物館(予定)
※名古屋会場の主催は、
名古屋ボストン美術館、ボストン美術館、日本経済新聞社、テレビ愛知
とされていました。
図録のあいさつによると、
「鈴木春信(すずきはるのぶ, 1725?-70)は、
高度な多色摺の木版画、すなわち『錦絵(にしきえ)』
創始期の第一人者として知られている浮世絵師です。」
「春信は、錦絵の誕生という重要な転換期に、
天性の優れた色彩感覚を生かした優美な美人画で一世を風靡し、
その後長く続いた浮世絵発展の礎を築いた絵師である」
「春信の作品は、後の時代の絵師に比べて1図あたりの
残存数が極めて少なく、現存する作品の8割以上が
海外に所在しているため、日本国内で作品を見る機会は大変限られています。」
「本展では、質・量ともに世界最高のコレクションを誇る
ボストン美術館の所蔵品から、選りすぐりの作品150点を展観します。」
とありました(改行はブログ編者による)。
***
チラシなどに見える作品それ自体には、
実はそれほど惹かれなかったのですが、
歴史の教科書で名前こそ知れ、
実物をみることがほとんどなかった
「鈴木春信」の作品をまとめて観られる
良い機会だったので、
ぜひにと思い、
観に行って参りました。
初期の浮世絵の、保存状態の良いものを
たくさん観られる機会もめったにないことなので、
浮世絵についての目を肥やす
良い機会にもなりました。
実際に見てみると、
想像をこえる保存状態の良さで、
今まで見たことのないレベルの、
はっきりクッキリとした色彩の作品がずらりと並んでいて、
初期の浮世絵への印象が一新しました。
春信は、女性の描き方が独特で、
ある程度定型化されているものの、
よく見るとそれぞれの個性が描き分けられていて、
たくさん見ても、飽きることがありませんでした。
歌麿や写楽や北斎ほどの、
突き抜けた強い個性は感じなかったのですが、
新しい様式美の世界を、
誰にもわかりやすく、受け入れやすいかたちで提供された点、
鈴木春信の個性は明らかなのだと思います。
この展示で春信が、
浮世絵の歴史を語る上で欠かせない存在であることは、
よくわかりました。
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