5月6日(日)に、
名古屋市中区栄にある名古屋市美術館まで、
名古屋市美術館開館30周年記念
東海テレビ開局60周年記念
「モネ それからの100年」
を観に行って来ました。
名古屋会場は、
2018年4月25日(水)から7月1日(日)まで、
名古屋市美術館、中日新聞社、東海テレビ放送、東海ラジオ放送の主催とされていました。
名古屋市美術館開館30周年記念の展示ですが、
7月14日から9月24日まで、
横浜美術館でも開催されることになっています。
図録の「あいさつ」には、
「モネが最晩年、画業の集大成となる
《睡蓮》大装飾画の制作に着手してから約100年。
豊かな色彩のハーモニーが観るものを包み込むこの作品は、
モネの絵画がその後の美術史に与えた影響を顧みる際に
しばしば引き合いに出されてきました。
しかし、
モネの長いキャリアをあらためて俯瞰する時、
晩年のみならず、そのあらゆる時期に
画家の独自性、先駆性が刻印されていることに気づきます。
本展では、
モネの初期から晩年までの絵画29点と、
後世代の26作家による66点とを一堂に展覧し、
両者の時代を超えた結びつきを浮き彫りにします。」
とありました(改行はブログ編者による)。
全体の構成は、
Ⅰ. 新しい絵画へ ― 立ち上がる色彩と筆触
Ⅱ. 形なきものへの眼差し ― 光、大気、水
Ⅲ. モネへのオマージュ ― さまざまな「引用」のかたち
Ⅳ. フレームを越えて ― 拡張するイメージと空間
となっていました。
***
印象派の絵画は、
美術の中でも特に好きな分野なのですが、
モネの絵はなかなかまとめて見る機会がなかったので、
良いチャンスと思い、出かけて来ました。
今回はモネの個展ではなく、
モネの現代への影響を具体的に示していくことに
重点が置かれた企画だったので、
モネがどんな画家なのか、
まだよくわかっていない身にとっては、
種々雑多なものが混在しすぎていて、
なんだか掴みどころのない印象が残りました。
モネと発想が似ている現代の作品を、
いくつかにのタイプに類型化して展示してあるのですが、
歴史的な考証にもとづいて、
モネ以降の系譜を明らかにしてるわけではなく、
モネと発想が似ている絵画を、
現代の作品から適当にピックアップしてある感じなので、
モネとはまったく趣向の異なる作品が、
交互に並べて展示されることになっていて、
全体として統一感のない展示になっているように感じました。
そうした中で、
一番肝心のモネの絵画がどうだったのかといえば、
作風の異なるものをバランスよく配置することに
主眼が置かれていたからか、
肝心の作品がそこまで強くなく、
今ひとつ心を揺り動かされない作品がほとんどでした。
現代への影響以前に、
なぜモネが凄いのか、
自ずから伝わってくるような絵画は、
選ばれていなかったように感じますが、
これは作品の配置のされ方による部分が大きいのかもしれません。
***
今回、個人的に気に入ったモネの作品は、
5「わらぶき屋根の家」
1879年(上原美術館)
と
79「バラの小道の家」
1925年(個人蔵、ロンドン)
の2作品でした。
今後の参考のため記録しておきます。
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