ジェフリー・テイト
(Jeffrey Tate, 1943年4月- )の指揮する
イギリス室内管弦楽団の演奏で、
オーストリアの作曲家
ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト
(Wolfgang Amadeus Mozart, 1756年1月-91年12月)の
交響曲全集(全12枚)の3枚目を聴きました。
テイト50・52歳の時(1993・95年)の録音です。
モーツァルト(1756–1791)
Disc3
①交響曲(第47番)ニ長調 K.97/K.73m
②交響曲(第45番)ニ長調 K.95/K.73n
③交響曲 第11番 ニ長調 K.84/K.73q
④交響曲 第10番 ト長調 K.74
⑤交響曲(第42番)ヘ長調 K.75
⑥交響曲 第12番 ト長調 K.110/K.75b
⑦交響曲(第46番)ハ長調 K.96/111b
イギリス室内管弦楽団
ジェフリー・テイト(指揮)
録音:1993・95年、ロンドン、アビー・ロード第1スタジオ
【Warner Classics 50999/9/84638/2/4】Disc3
CD3にはモーツァルトが
14・15歳の時(1870・71年)に作曲された
6曲の交響曲が収録されています。
①交響曲(第47番)ニ長調 K.97/K.73m
14歳の時(1770年4月)にローマで作曲されたと推測されている。
これはアインシュタインによって、
ケッヘル第3版において示された判断であるが、
確たる証拠があるわけではない。
ブライトコップフ社の手書き目録によって、
かつて同社が、パート譜の筆写譜を所持していたことが知られるが、
現在は散逸。一次史料による調査ができない状態であり、
モーツァルトの真作かどうか議論の余地が残る。
②交響曲(第45番)ニ長調 K.95/K.73n
14歳の時(1770年4月)にローマで作曲されたと推測。
上記①に同じ経緯をもつ作品で、
真作かどうか議論の余地がある。
③交響曲 第11番 ニ長調 K.84/K.73q
自筆譜は現存しないが、残された写本から、
14歳の時、ミラノで作曲され(1770年2月)、
ボローニャで完成(同年7月)されたと推測されている。
ただし写本のなかには、
父レオポルドの作品とするものもあるので、
真作かどうかは議論の余地が残る。
④交響曲 第10番 ト長調 K.74
自筆譜が現存し、真作であることは疑いはない。
作曲時期は明記されていないが、
状況証拠から14歳の時、
1770年7月以降にミラノで作曲されたか、
同年4月にローマで作曲されたかのいずれかと推定されている。
⑤交響曲(第42番)ヘ長調 K.75
1771年3月に最初のイタリア旅行から帰り、
5ヶ月後の同年8月、2度目のイタリア旅行へと出発するが、
それまで、ザルツブルクにいる間に作曲された
2つの交響曲のうちの1つと推測されている。
しかし自筆譜はもとより、
筋の良い筆写譜すら現存していないので、
真作かどうか議論の余地が残る。
⑥交響曲 第12番 ト長調 K.110/K.75b は、
1771年7月にザルツブルクで作曲。
自筆譜が現存しており、⑤に記した
2つの交響曲の1つであることが確かめられている。
⑦交響曲(第46番)ハ長調 K.96/111b は、
1771年11月頃にミラノで作曲されたと推測。
上記①と同じ経緯の作品で、
真作かどうか議論の余地がある。
モーツァルトの交響曲では、1879-81年に
ブライトコプフ・ウント・ヘルテル社から刊行された
旧全集の通番(第1-41番)が今も便宜上使われています。
これは1862年に
ブライトコプフ・ウント・ヘルテル社から出版された
ルートヴィヒ・フォン・ケッヘル
(Ludwig von Köchel, 1800年1月- 1877年6月)による
『モーツァルト全音楽作品の年代別主題別目録 Chronologisch-thematisches Verzeichniss sämmtlicher Tonwerke Wolfgang Amade Mozart's 』にもとづく分類です。
※海老澤敏・吉田泰輔監修
『全作品解説事典 モーツァルト事典』
(東京書籍、1991年11月)を参照。
***
ジェフリー・テイトが指揮する
イギリス室内管弦楽団による
モーツァルトの交響曲全集、
3枚目を聴きました。
しばらく時間が空きましたが、
時折引っ張り出しては聴き返していました。
まだ14歳までに作られた曲なので、
そこまでの深みや個性に期待するわけには行かないのですが、
仕事や勉強しながら聴くのに
BGMとしてぴったりのCDで、
心洗われるひと時を過ごすことが出来ました。
清々しい風が吹き抜けていくような、
疲れた心を軽く明るくしてくれる佳曲揃いだと思います。
ただし、
ただ聴き流しているだけでは、
それぞれの曲の個性まで感じ取ることは難しく、
どれが第何番なのか言い当てることは、
まだ出来ていません。
それでもかなり聴き込んで来たことは確かなので、
そろそろ次の1枚に進みたいと思います。
0 件のコメント:
コメントを投稿