朝比奈隆(1908年7月9日-2001年12月)氏が亡くなる前年に、
大阪フィルハーモニー交響楽団とともに収録された
ドイツの作曲家
ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン
(Ludwig van Beethoven, 1770年12月16日頃-1827年3月26日)
の交響曲全集から、第5番を聴きました。
朝比奈隆91歳の時(2000年5月3・10日)の録音です。
ベートーヴェン
Disc1
①交響曲第5番 ハ短調 作品67《運命》
~2000年5月3日 アクロス福岡・シンフォニーホール
Disc2
②交響曲第5番 ハ短調 作品67《運命》
~2000年5月10日 大阪、ザ・シンフォニーホール
大阪フィルハーモニー交響楽団
朝比奈隆(指揮)
【OVCL-00021】※2000年6月発売
交響曲第5番は、
ベートーヴェン38歳の時(1808年12月22日)に、
第6番《田園》とともに初演されました。
初演時は《田園》のほうが先に紹介され、
交響曲第5番ヘ長調《田園》
交響曲第6番ハ短調
とされていました。
***
こちらは〔Disc 1〕の福岡公演で、
普通なら発売を見合わせたかも、
と思わせるミスが出だしで起きてしまい、
全体にちぐはぐな印象の演奏になってしまったので、
元々〔Disc 2〕大阪公演に期待するしかありませんでした。
一週間後に行われた大阪公演では、
ミスを挽回する意図もあったのか、
程良い緊張感のはりつめた中、
充実した響きの名演が繰り広げられていました。
この最後の全集では、
ポニーキャニオンで録音した過去2度の全集のときよりも、
アンサンブルに一層磨きがかけられ、
聴きやすく美しいオケの響きが特徴的で、
この《運命》もオケの自然な響きの中に、
朝比奈ならではの雄渾な音楽が実現されていて、
素直に感動できました。
なおエクストンから
2008年12月に発売された全集のセット盤には、
5月10日の大阪公演(Disc 2)のほうが収録されました。
こちらは大阪公演がはるかに優れているので、
今後2枚組のほうをあえて購入する必要はないでしょう。
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