石丸寛さんと九州交響楽団の
ブラ4を久しぶりに聴き直して、深い感銘を受けました。
ブラームスの交響曲第4番は、
このCDを聴いてから好きな曲になりました。
ブラームス
交響曲 第4番 ホ短調 作品98
九州交響楽団
指揮:石丸 寛
1997年10月16日、アクロス福岡シンフォニーホール
九州交響楽団 第200回定期演奏会
【財団法人 九州交響楽団】
指揮者・石丸寛さんが、
大腸がんで亡くなる5ヶ月前に、
九州交響楽団と取り上げたブラームスです。
同じ時期に、東京交響楽団と演奏した
交響曲第4番、ドイツ・レクイエムも発売されており、
それなりに優れた演奏なのですが、
圧倒的にすばらしいのは、
九州交響楽団との演奏のほうで、
純粋にブラ4の演奏として凄いことになっています。
基本的に、
テンポ、造形を大きく崩すことはないのですが、
枯れたところは少しもありません。
整った美しいフォルムの中で、
やむにやまれぬ情感を噴出させた、
ブラ4の熱さを強く感じさせる演奏です。
とくにすばらしいのが第2楽章で、
透明な色調の中に、あきらめの情感を強くにじませて、
心をわしづかみにされる演奏です。
今は廃盤になっているようですが、
音源は当然、保存されているはずです。
スタジオ収録されているいくつかの小品とはかなりイメージが違うので、
いずれ、縁のある九州交響楽団と行った他の演奏とともに、復活してもらえたらうれしいです。
このまま忘れ去られてしまうには、惜しい指揮者だと思います。
※九州交響楽団のホームページをみると、「九響CD&グッズ」のページに「九響主催演奏会や九響事務局でご購入いただけます」とあって、このCDが掲載されているので、まだ手に入るようです(2015.5.1)。
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