先日、武藤英明さんと名フィルの
ドヴォルザーク:交響曲第8番を取り上げましたが、
同じシリーズで、ぜひ聴いておいていただきたいのが、
小林研一郎さんとのマーラー:交響曲第3番です。
名古屋フィルハーモニー交響楽団ライブ・シリーズ3
《奇跡のマーラー》
マーラー:交響曲第3番ニ短調
坂本朱(アルト)
愛知県立芸術大学声楽専攻女性合唱団
名古屋少年少女合唱団
ミロスラフ・ケイマル(ポスト・ホルン)
小林研一郎(指揮)
名古屋フィルハーモニー交響楽団
録音:2002年10月2日
名古屋、愛知県芸術劇場コンサートホール
(第285回定期演奏会)
【CRCC2007/8】
コバケンさんのマーラー:交響曲第3番は、
チェコ・フィル盤(1999年3月)、
日本フィル盤(2001年4月)、
名古屋フィル盤(2002年10月)
の3種類があります。日フィルと名フィルはライブ盤です。
完成度の高いのはチェコ・フィル盤ですが、
多少完成度が低くても、ライブの熱気を伝えるほうが私は好きです。
ただし日フィル盤は、
この時期のコバケンさんとの録音でよく聴かれる短所として、
ときに響きが荒々しく、暴力的に聴こえるところがあって、
今ひとつに感じられます。
名フィルの場合、
コバケンさんの棒に対して、
音が一呼吸おいて返って来る感じで、
コバケンさんの情熱を、音楽的に包み込んでくれるところがあって、
響きがより好ましく感じられます。
コバケンさんのマーラーは、
ご自身で作曲されたかのように、
曲への共感に満ちた情熱にあふれるものです。
全体の見通しもよく、
第1楽章にわくわくドキドキしながら、
第6楽章に涙しながら、
全曲を聴き通すことができます。
私はこの第6楽章が大好きで、
ここだけ取り出して聴くこともあります。
暗いところがないので、第9の最終楽章より好きかもしれません。
今のところ、
マーラーの交響曲第3番では、
コバケン&名古屋フィルの演奏が一番好きです。
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