ワルター・ギーゼキングのモーツァルト、
ピアノ・ソナタ全集の3枚目です。
モーツァルト
ピアノ・ソナタ 第10番 ハ長調K.330
同 第11番 イ長調 K.331《トルコ行進曲》
同 第12番 ヘ長調 K.332
同 第13番 変ロ長調 K.333
ワルター・ギーゼキング(ピアノ)
録音:1953年8月4~6日、ロンドン、Abbey Road Studios
【TOCE14209】
2枚目の出来が、
録音の加減か若干不満の残る内容でしたので、
3枚目に手がのびるのに少し時間がかかりました。
これは、良いです。
聴いてすぐに耳を奪われるような
きらびやかな演奏ではないのですが、
どういう曲なのかがよくわかる、
見通しの良い、説得力のある演奏です。
テンポはほとんどゆらさないのですが、
強弱の幅を大きく取ることで、
メロディをしっかり歌わせることに成功し、
無味乾燥に陥ることを防いでいます。
全体的に明るい色調で、
モーツァルトらしい楽しさも感じられて、
味わいあるモーツァルトを堪能させてくれます。
難点は、
1950年代の録音とあって、
やはりそれほど音が良くないことです。
私の中ではぎりぎりセーフなのですが、
より良い音を好まれる方はいるかもしれません。
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