エリック・ハイドシェックさんは、
私が大学生のときに、宇和島での復活が話題になったこともあり、
ひいきにしているピアニストです。
独特な個性の持ち主なので、
CDのすべてが良いわけではありませんが、
はまったときにみせるひらめきは、ほかで得られない面白さがあります。
お気に入りのCDを、少しずつ紹介していきます。
J.S.バッハ:
パルティータ 第1番 変ロ長調 BWV825
同 第2番 ハ短調 BWV826
同 第3番 イ短調 BWV827
エリック・ハイドシェック(ピアノ)
録音:1974年(第2・3番)、1976年(第1番)
【Cassiopee 969 189】
2001年に、
フランスのカシオペ(Cassiopee)というレーベルで、
ハイドシェックさんの若いころの録音がまとめてCD化されており、
最近、日本でもわりと簡単に手に入るようになりました。
その中で特に気に入っているのは、
バッハのパルティータ全集と、ヘンデルの組曲全集です。
このパルティータ、
ピアノを豊かに鳴らした音楽的な演奏としては、
おそらく最高レベルのものだと思います。
自然なテンポのゆれから生み出される音楽は、
そこかしこに美しいメロディがあふれていて、
バッハを聴く醍醐味を感じさせてくれます。
これを聴くと、バッハのパルティータが、
とんでもない名曲に聴こえてきて、
ほかのピアニストの演奏にも手を伸ばしてみましたが、
意外におもしろいものがありません。
最近、フランス組曲(旧盤)に感動した、
シフさんのパルティータ(旧盤)も聴いてみましたが、
これはがっかりの出来でした。
(シフさんは新盤に期待!まだ聴いていません。)
ハイドシェックさんは1936年生まれなので、
このパルティータは40歳のころの録音です。
なかなかこれ以上、というのは考えにくいのかもしれませんが、
ハイドシェックさんの結論として、
バッハとヘンデルはぜひ再録音してほしいなあ、
と思っております。
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