ヴィルヘルム・フルトヴェングラー
(1886-1/25生 1954-11/30没)と
ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団の録音集
3枚目を聴きました。
Live in Berlin
The Complete Recordings RIAS
1) シューベルト:交響曲第8番ロ短調 D759
2) ブラームス : 交響曲第4番ホ短調 作品98
ヴィルヘルム・フルトヴェングラー(指揮)
ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
録音:1948年10月24日
ティタニア・パラスト、ベルリン
【audite 21.403】CD3
CD3枚目には、
1948年10月24・25・26日に行われた
ベルリン・フィルの演奏会から、
初日(24日)の演奏が収録されています。
この日に演奏されたのは、
1) バッハ:管弦楽組曲第2番
2) シューベルト:交響曲第8番「未完成」
3) ブラームス:交響曲第4番
の3曲であり、
バッハは【CD2】の方に収録されています。
演奏の内容ですが、
1曲目の「未完成交響曲」は、
残念ながら録音が今ひとつで、
何となくぼやけた感じの、
輪郭がはっきりしない音質だったので、
特別なんということもなく、
聴き終えておりました。
私には今一つの出来でした。
この日の演奏会、
曲ごとに録音の仕方を変えていたのか、
もしくは曲ごとに何も調整を行わなかったからなのか、
3曲とも、異なった感じのする録音で、
バッハ>ブラームス>シューベルト
の順で聴きやすかったです。
さて2曲目のブラ4ですが、
こちらは荒々しさの目立つ録音で、
決して聴きやすくはないのですが、
荒々しい分、かえって
フルトヴェングラーのやろうとしていることは
よく伝わってきて、十分楽しめました。
方向性としては、
品格を失わない範囲で、
とびきり熱いブラ4だと思います。
本来はもう少し、
枯れた味わいの中に熱さもある、
円熟味で聴かせる曲だと思いますが、
表現が徹底しているからか、
不思議と説得力のある演奏で、
思わず引き込まれておりました。
今のコンサートで、指揮者が
無理やりこのような棒を振ったとしても、
オケからこれだけ熱い音は引き出せないと思います。
フルトヴェングラーという指揮者の凄みを知る上で、
よい録音だと思いました。
※フルトヴェングラーの演奏会記録については、
仏ターラ社の ホームページ上にあるものを参照しました。
【http://www.furtwangler.net/inmemoriam/data/conce_en.htm】