チェコ出身のピアニスト
ルドルフ・ゼルキン(1903.3-1991.5)が、
ハンガリー出身の指揮者
ジョージ・セル(1897.6-1970.7)の指揮する
アメリカ合衆国のオーケストラ
クリーブランド管弦楽団と組んで録音した
ドイツの作曲家
ヨハネス・ブラームス(1833.5-1897.4)の
ピアノ協奏曲第1番
ピアノ協奏曲第2番
を聴きました。
第1番はゼルキン65歳(1868.4)
第2番はゼルキン62歳(1866.1)の時の録音です。
DISC1
ヨハネス・ブラームス
ピアノ協奏曲第1番 ニ短調 作品15
Disc2
ヨハネス・ブラームス
ピアノ協奏曲第2番 変ロ長調 作品83
ルドルフ・ゼルキン(ピアノ)
ジョージ・セル(指揮)
クリーブランド管弦楽団
録音:1968年4月19・20日(第1)、1966年1月21・22日(第2)。
クリーブランド、セヴェランス・ホール
【SICC 1660~1】
ピアノ協奏曲第1番 ニ短調 作品15 は、
ブラームスが23歳の時(1857.1)に完成し、
25歳の時(1859.1)に初演された作品です。
セレナーデ第1番ニ長調作品11
セレナーデ第2番イ長調作品16
の間にある初期の管弦楽曲です。
ピアノ協奏曲第2番 変ロ長調 作品83 は、
ブラームスが48歳の時に完成し、
初演(1881.11)された作品です。
交響曲第2番 ニ長調 作品73
ヴァイオリン協奏曲 ニ長調 作品77
大学祝典序曲 ハ短調 作品80
悲劇的序曲 ニ短調 作品81
に続く、充実期の管弦楽曲です。
この録音、
これまで聴いたことがなかったのですが、
年末に名古屋のTOWER RECORDで試聴し、
驚いて購入しました。
2曲とも心持ち速めのテンポで、
ソリストと指揮者とオーケストラが一体となって、
火の玉のようになって突き進む、熱い演奏です。
セル独特の一気呵成な感じと、
朴訥としながらどこかに軽やかさのあるゼルキンの音色とが心地良く、
純音楽的な方向へ、
究極まで突きつめた演奏になっていると思います。
ブラームスのピアノ協奏曲では、
熱さで一息に聴かせられる演奏に出会ったことがなかったので、
これは嬉しい発見でした。
セルもゼルキンも、
ふだんの私の好みから少し外れたところにいるのですが、
このブラームスは凄いです。
***
なおこのCD、
Disc1には、
セルゲイ・プロコフィエフ
ピアノ協奏曲第4番 変ロ長調 作品53「左手のための」
ルドルフ・ゼルキン(ピアノ)
ユージン・オーマンディ(指揮)
フィラデルフィア管弦楽団
録音:1958年3月30日、フィラデルフィア、タウン・ホール
Disc2には、
ベーラ・バルトーク
ピアノ協奏曲第1番 Sz.83
ルドルフ・ゼルキン(ピアノ)
ジョージ・セル(指揮)
クリーブランド管弦楽団
録音:1962年4月20・21日、クリーブランド、セヴェランス・ホール
も収録されていますが、
ほぼ初めて聴く曲で、数回聴くだけでは、
どこを楽しめばよいのかわかりませんでした。
※Wikipediaの「ルドルフ・ゼルキン」「ジョージ・セル」「クリーブランド管弦楽団」を参照。
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