2014年10月27日月曜日

ウィーン室内合奏団のモーツァルト:ディヴェルティメント第15番(1992年録音)

オーストリアのザルツブルク生まれの作曲家
ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト(1756.1-1791.12)の
ディヴェルティメント第15番を、

ウィーン・フィルのコンサートマスターを務めた
ユーゴスラヴィア生まれのヴァイオリニスト、
ゲルハルト・ヘッツェル(1940.4-1992.7)率いる
ウィーン室内合奏団の演奏で聴きました。


モーツァルト
1) ディヴェルティメント(第15番)変ロ長調 K.287(271H)
  (“第2ロドゥロン・ナハトムジーク”)
2) 音楽の冗談 ヘ長調 K.522

ウィーン室内合奏団
 ゲルハルト・ヘッツェル(第1ヴァイオリン)
 ヨーゼフ・ヘル(第2ヴァイオリン)
 ハット・バイエルレ(ヴィオラ)
 アーダルベルト・スコチッチ(チェロ)
 ヘルベルト・マイヤー(コントラバス)
 フランツ・ゼルナー(ホルン)
 フォルカー・アルトマン(ホルン)

録音:1992年4月4-9日、ウィーン、カジノ・ツェーガーニッツ
【COCO-73010】

ディヴェルティメント 変ロ長調 K.287(281H) は、

20歳の時(1776.6)に
エルンスト・ロドゥロン伯爵夫人の
聖命祝日のために作曲されたことが明らかな作品です。

「第2ロドゥロン・ナハトムジーク」と呼ばれることもあります。

音楽の冗談 K.522 は、
モーツァルト31歳の時(1787.6)に完成された作品です。

(竹内ふみ子氏のCD解説を参照。)


  ***

どちらも初めて聴きました。
「第2ロドゥロン・ナハトムジーク」は、

明るく典雅な雰囲気をたたえた可憐な作品で、

聴けば聴くほど味わいが増す、
よく練られた佳曲でした。

仕事や勉強をしながら聴くのにもってこい、
というと怒られてしまうかもしれませんが、

仕事をしながらくり返し聴くほどに、
よくできた曲であることが伝わってきました。

恐らくほかと聴き比べたほうが、
良さがわかってくると思うので、

ほかの演奏も探して聴いてみようと思います。


ヘッツェルさんのヴァイオリンは、
室内楽のときは絶対に出しゃばろうとしないので、

これだけ聴いていると、
何も自己主張していないようにすら聴こえるのですが、

楽譜を深く読み込んで、

作曲家の意図を
音楽的に再現することにのみ集中している
「我」を排した音楽は、

聴き込むほどに味わい深く、
一つの理想的なかたちを実現していると思いました。


「音楽の冗談」は初めて耳にしました。
これは演奏を云々する以前に、曲が今ひとつ。

数回聴けば十分です。

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