2012年1月4日水曜日
横山幸雄のショパン:ピアノ独奏曲全曲集 その1(2010年録音)
プレイエルによる
ショパン・ピアノ独奏曲全曲集〈1〉
1) ロンド ハ短調 作品1
2) ピアノ・ソナタ第1番 ハ短調 作品4
3) 12の練習曲 作品10
横山幸雄(ピアノ)
使用楽器:プレイエル(1910年製)
録音:2010年10月17、18日
上野学園 石橋メモリアルホール
【KICC-913】
横山幸雄さんはまだ40歳になったばかり。
日本を代表するピアニストの一人です。
弾け過ぎるくらいに弾ける方なのですが、
音楽的な味わい深さには、ほんの少し欠ける所があって、
これまであまり聴くことはありませんでした。
しかしショパンは、
あんまり感情を込め過ぎると、
かえってうっとうしく感じられるところもあって、
楽譜どおりにバリバリ弾いてもらえた方が、
安心して楽しめることもあります。
とはいえ、
ただショパンを録音しただけであれば、
あまり気にならなかったと思うのですが、
1910年製のプレイエルを使っている
ところにひかれて購入してみました。
これが大正解!
若干ひなびた感じの音色が
味わい深い雰囲気を醸し出していて、
どれだけ楽器を鳴らしても
耳にうるさく響くところがないので、
とても聴きやすいです。
横山さんの演奏も、楽器の弾きにくさが
技巧にほどほどにセーブをかけているのか、
テクニックよりも
曲そのものの良さがすなおに伝わって来て、
飽きることなく1枚聴き終えていました。
1) ロンド ハ短調 作品1
2) ピアノ・ソナタ第1番 ハ短調 作品4
は初めて聴きました。
ところどころ若さも感じられますが、
それもまた長所として、曲の魅力を味わうことができました。
12枚すべてこのレベルを維持しているのかはわかりませんが、
ショパンの独奏曲をすべて聴く機会はあまりないので、
この機会に聴き進めていこうと思います。
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