2012年10月25日木曜日

ヴァルヒャのバッハ:オルガン作品全集(旧盤)その7

ヘルムート・ヴァルヒャ(1907 - 1991)による
ヨハン・セバスティアン・バッハ(1685.3 - 1750.7)の作品全集(旧盤)、
7枚目を聴きました。


J.S.バッハ:オルガン作品全集
CD-7

オルガン小曲集 BWV599-644 より
  1) 救いはわれらに来れり BWV 638
  2) 主イエス=キリスト、われ汝を呼ぶ BWV639
  3) 主よ、汝によりてわれ希望をもつ BWV640
  4) われら悩みの極みにありて BWV641
  5) ただ神の摂理にまかす者 BWV642
  6) 人みな死すべきもの BWV643
  7) ああいかに空しく、いかにはかなきこと BWV644

6つのコラール(シュープラー・コラール)BWV645~650
  8) 目覚めよ、と呼ぶ声あり BWV645
  9) われいずこに逃れ行かん BWV646
 10) ただ愛する神の摂理にまかす者 BWV647
 11) わが魂は主をたたう BWV648
 12) ああわがもとにとどまれ、主イエス=キリストよ BWV649
 13) 汝イエスよ、今天より降りたもうや BWV650

18のコラール(ライプツィヒ・コラール)BWV651~668 より
 14) ファンタジア:来たれ精霊、主なる神 BWV651
 15) 来たれ精霊、主なる神 BWV652
 16) バビロン川のほとりに BWV653
 17) おお愛する魂よ、汝を飾れ BWV654
 18) 主イエス=キリスト、われらを顧みたまえ BWV655
 19) おお、穢れなき神の子羊 BWV656
 20) いざもろびと神に感謝せよ BWV657


録音:1947年(8-13)、1950年(2,3,14,18-20)、1952年(1,4-7,15-17)
オルガン:カッペル、聖ペテロ=パウロ教会
【Membran 223489】CD-6


CD7枚目は、

オルガン小曲集(BWV599-644)全46曲より
 残りの7曲(BWV639-644)

シュープラー・コラール(BWV645-650)全6曲、

ライプツィヒ・コラール(BWV651-668)全18曲より
 始めの7曲(BWV651-657)

の3部構成になっています。


オルガン小曲集(BWV599-644)は、
30代前後(1713-1716)の作品集、

シュープラー・コラール(BWV645-650)は、
晩年の63歳(1748年)の作品、

ライプツィヒ・コラール(BWV651-668)は
30代初め(1708-17)までに作曲された旧稿をもとに、
最晩年にまとめられた作品集です。


オルガン小曲集では、
素材がそのままのかたちで断片的に現れて、
まとまりがつかなくなっている感じがありましたが、

シュープラー・コラールは、
より肩の力を抜いた感じで、
晩年の枯淡の境地が表現されているように感じました。

ほどよい長さでまとめられているので、
演奏機会も多いようです。

ライプツィヒ・コラールは、
よりスケールが大きく、若いころの素材を元に、
より高い境地をめざしてまとめられているようでした。


ひと通り聴いてみて、
シュープラー・コラールのような
まとまりのよい小品のほうが、コラールとして模範的といえるように感じました。

しかし、若さと熟練の境地がうまく結合している
ライプツィヒ・コラールの方が、

コンサートなどではより聴き映えするようにも感じ、
今はこちらの方が好きです。

残りの11曲が楽しみです。


※Wikipedia の「ヨハン・ゼバスティアン・バッハの作品一覧」を参照。

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