2013年12月10日火曜日

グルダのベートーヴェン:ピアノ協奏曲第1・2番(1970・71年)

オーストリアのピアニスト、
フリードリヒ・グルダ(1930.5-2000.1)が
40歳の時(1970.6/1971.4)に、

ドイツの指揮者
ホルスト・シュタイン(1928.5-2008.7)、

オーストリアのオーケストラ
ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団とともに録音した

ドイツの作曲家
ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン
(1770.12-1827.3)の
ピアノ協奏曲第1・2番を聴きました。


ベートーヴェン
ピアノ協奏曲第1番 ハ長調 作品15
ピアノ協奏曲第2番 変ロ長調 作品19

フリードリヒ・グルダ(ピアノ)
ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
ホルスト・シュタイン(指揮)

録音:1971年4月19-21日(第1番)、1970年6月9-17日(第2番)、ウィーン、ゾフィエンザール
【UCCD-7258】2013年発売

ベートーヴェンが30・31歳のときに出版された作品です。

出版順に、
 ピアノ協奏曲第1番(1801.3 出版)
 ピアノ協奏曲第2番(1801.12 出版)
とされていますが、

作曲に取りかかったのは第2番のほうが先で、
完成まで改稿を重ねたため出版が遅れたそうです。

実際、第1番のすぐ後に第2番を聴くと、
多少まとまりの悪さが感じられるのですが、

第2番→第1番の順に聴くと、
わずかですが成長の跡が感じられ、
違和感なく聴き進めることができるのに気がついたのは最近のことです。

若々しい感情がほとばしり、
聴いていて明るく元気にさせてくれる名曲だと思います。


グルダとシュタイン&ウィーン・フィルの演奏、
以前に1,000円で出たときにも購入していたのですが、

ピアノはまだしも
オケの響きが耳にうるさく、

こんな筈ではないと思って聴くのを止めておりました。

今回、リニューアル版が登場したので、
それほど期待せずに1枚聴いてみたところ、

ウィーン・フィルの有機的な響きに絡みあう
ピアノの美しい音色を隅々まで聴き取ることができ、
とても満足しました。

ジャケットは前回のと同じですが、
音質はかなり向上していると思います。


グルダの録音、これまでは
それほど共感するものに出会って来なかったのですが、

定評あるピアノ協奏曲全集で、
その実力を大いに見直すことができそうです。

自由で若々しい演奏ではありますが、
私には、ウィーンの流儀を逸脱しない範囲での、
節度ある自由が、彼の魅力であるように思いました。


※Wikipediaの「フリードリヒ・グルダ」
「ホルスト・シュタイン」
「ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団」
「ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン」
「ベートーヴェンの楽曲一覧」

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