2017年6月19日月曜日

横山幸雄のショパン:ピアノ独奏曲全集 その11(2011年録音)

横山幸雄(1971年2月-)氏による

ポーランド出身の作曲家
フレデリック・フランソワ・ショパン
(1810-1849)のピアノ独奏曲全集
11枚目を聴きました。


プレイエルによる
ショパン・ピアノ独奏曲全曲集〈11〉

◯3つのマズルカ 作品50
(1841-42年作曲、42年出版)
 ①第1番 ト長調
 ②第2番 変イ長調
 ③第3番 嬰ハ短調

④即興曲第3番 変ト長調 作品51
(1842年作曲、43年出版)

◯2つのノクターン 作品55
(1843年作曲、44年出版)
 ⑤第1番 ヘ短調
 ⑥第2番 変ホ長調

⑦スケルツォ第4番ホ長調 作品54
(1842年作曲、43年出版)
⑧子守唄 変ニ長調 作品57
(1843年作曲、45年出版)

◯ソナタ第3番 ロ短調 作品58
(1844年作曲、45年出版)
 ⑨第1楽章:アレグロ・マエストーソ
 ⑩第2楽章:スケルツォ・モルト・ヴィヴァーチェ
 ⑪第3楽章:ラルゴ
 ⑫第4楽章:フィナーレ プレスト・マ・ノン・タント

横山幸雄(ピアノ)
使用楽器:プレイエル(1910年製)
録音:2011年9月26、27日
上野学園 石橋メモリアルホール
【KICC-923】※2011年11月発売


横山氏のショパン:独奏曲全集、
やっとあと2枚になりました。

調べてみると、⑩⑪⑫の3枚中に、
作品45から64までの作品がすべて収録されていましたので、
以下に整理しておきます。

⑩作品45~前奏曲〔嬰ハ短調〕
⑩作品46~演奏会用アレグロ〔イ長調〕
⑩作品47~バラード第3番〔イ長調〕
⑩作品48~2つのノクターン〔ハ短/嬰ヘ短〕
⑩作品49~幻想曲〔ヘ短調〕

  ⑪作品50~3つのマズルカ〔ト長/変イ長/嬰ハ短〕
  ⑪作品51~即興曲第3番〔変ト長調〕
⑩作品52~バラード第4番〔ヘ短調〕
⑩作品53~ポロネーズ第6番《英雄》〔変イ長調〕
  ⑪作品54~スケルツォ第4番〔ホ長調〕
  ⑪作品55~2つのノクターン〔ヘ短/変ホ長〕

   ⑫作品56~3つのマズルカ〔ロ長/ハ長/ハ短〕
  ⑪作品57~子守歌〔変ニ長調〕
  ⑪作品58~ソナタ第3番〔ロ短調〕
   ⑫作品59~3つのマズルカ〔イ短/変イ長/嬰ヘ短〕
   ⑫作品60~舟歌〔嬰ヘ長調〕
   ⑫作品61~ポロネーズ第7番《幻想》〔変イ長調〕
   ⑫作品62~2つのノクターン〔ロ長/ホ長〕
   ⑫作品63~3つのマズルカ〔ロ長/ヘ短/嬰ハ短〕
   ⑫作品64~3つのワルツ〔変ニ長/嬰ハ短/変イ長〕


  ***

ショパンの独奏曲全集も、
ようやく終わりが近づいて来ました。

全曲をまんべんなく聴いてみると、
初期の習作的な作品をのぞけば、
聴き逃していた名曲がほとんどなかったことを知りました。

演奏自体は、
ポーランド独特のリズム感を再現するというよりは、
楽譜をまっさらな目で見つめ直した上で
正確無比な技巧を駆使し、
繊細な感性で情緒豊かに再現されたもので、

そこまで押し付けがましく、
自己主張する演奏ではないので、
一聴するだけでは多少物足りなく感じる方もいるかもしれませんが、

聴き込むにつれ味わいの増す
完成度の高い優れた演奏だと思います。

ただどちらかといえば、
スケルツォ第4番やピアノ・ソナタ第3番など、
規模の大きい曲になればなるほど、
より一層、横山氏の真価が発揮されていて、
有無をいわせぬ強い説得力をもっていました。

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